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遺族、賠償求め提訴/病院で出産後死亡

2012年04月04日

 静岡市内の女性(当時40)が2008年、静岡済生会総合病院で出産した翌日に死亡したのは、同病院が妊娠高血圧症候群に対する適切な対処を怠ったためだとして、女性の遺族が3日、社会福祉法人恩賜財団済生会(東京都港区)を相手取り約9140万円の損害賠償を求める訴訟を静岡地裁に起こした。

 死亡したのは大石精子(せいこ)さん。提訴したのは夫の会社員、芳裕さん(46)と長女(3)。

 訴状によると、精子さんは2008年11月23日午後5時ごろ、入院。最高血圧が190に達したため、降圧剤を投与され、同5時53分ごろ、長女を出産した。翌24日未明から朝にかけて最高血圧は160〜198で推移したが、病院は投薬などの対処をせず、24日午前8時ごろ、死亡が確認された。

 学会の管理ガイドラインでは、最高血圧が160以上の妊娠高血圧症候群は「重症」で、投薬が必要な状況とされているという。

 静岡市内で記者会見した芳裕さんは「妻が危険な状態だったのに、どうして病院側が何もしてくれなかったのか知りたい」などと提訴の理由を述べた。

 同病院は「訴状を読んで対応を検討したい」としている。

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