現場リポートでは、現在進行中の工事の様子や進捗状況を随時更新しながらご案内しています。 各工事名をクリックしていただくと詳細をご覧いただけます。
「日本辺境論」等等、多数の著書を出されている内田先生のご自宅兼合気道道場を 新進気鋭の若手建築家、光嶋裕介氏が設計された建築がいよいよスタート。
■光嶋裕介建築設計事務所
URL→http://www.ykas.jp
竣工予定日:平成23年10月末
延床面積:350u
間取り:4LDK+合気道道場
設計:光嶋裕介建築設計事務所 光嶋裕介
2011.11.12 本日、凱風館をお引渡しさせていただきました。
道場の表札には、内田先生直筆の文字が。
今年1月はこんな状況でした。
そして、10ヶ月・・・
まずは、門構えです。これで、「モダンな武家屋敷 」が完成しました。
外構の瓦も出来上がりました。
続いて、内部のご紹介など。
玄関から道場へと続く廊下。美山の土壁にガラスのスリットが緊張感をもたらします。
玄関扉の内観です。
玄関からの階段。
そして、書斎へと続きます。
書斎とリビングの間には、大黒柱が。 赤い竪ラインは、背割りの埋め木です。
リビング。
リビング横のトイレ。
寝室。
寝室から眺める中庭。
ダイニングキッチン。
和室。
お風呂は、桧風呂です。
その横のトイレ。
いろいろな表情を持つ廊下。(光嶋先生は路地と呼んでいました。)
建具の引手のデザインは、照明のスイッチとも相性抜群です。
本日は、引き渡し式として、テープカットも執り行われました。
(左から、光嶋先生、内田先生、山本画伯、弊社中島社長)
そして、内田先生と光嶋先生のツーショット。
そして、お施主様のご厚意によりオープンハウスを開かせていただき、400名もの方々にいらしていただきました。
夕方からは、内田先生、そして、奥様による「能」のお披露目があり、その後には、特別鼎談「内田先生(施主)X光嶋先生(建築家)X弊社中島社長(つくり手)、‘木の家をつくる’」も行われました。
背景が、山本画伯の「老松」です。能のお披露目もここで行われました。
100名を超える方々に入っていただき、道場の中は、熱気むんむんでした。
内田先生による、建築雑誌の写真の多くが、生活感がないが、実際には、人が住んで「家」であり、それを加えてのデザインが必要ではないかとの 発言がとても心に響きました。
そして、弊社の中島社長も感謝状をいただき、感無量です。
そして、懇親会では、車座になって、内田先生を中心に楽しい、時には、厳しいお話をお聞かせいただき、楽しい時間をすごさせていただきました。
この一合升でのお酒は最高です。
そして、最後の締めは、棟梁の「忠さん」こと、岩木棟梁です。
最後に、10ヶ月にわたり、つたない現場レポートにお付き合いいただき、本当にありがとうございました。わたくし、設計室Mは、施工図とこの現場レポートでしか、関わらせていただいてはいませんでしたが、設計人生の中でも心に残る現場であったことは、間違いありません。そして、最後に、光嶋先生が、「この現場、終わりたくない。」と発言されたことも、おそらく、忘れることは、出来ないだろうと思います。
最後の最後になりましたが、 内田先生、そして、奥様、本当に、おめでとうございます。
帰り際に階段室の明かりが、見送ってくれました。
2011.10.31 昨日の雨も明け方には上がり、雨あがりの神戸です。
六甲山には、朝もやがかかっていました。
朝のイイ影がおちています。
道場には、畳がはいり、仕上がってきました。正面の壁には、山本画伯の「老松」が現れます。
ここは、2階の和室です。
そして、2階のエレベーター前の 壁と天井の コントラストです。
先日紹介した光嶋先生デザインの建具の引手はこんな影をおとしていました。
建物の裏に回ってみると、変な奴を発見しました。PS暖房器の密閉式膨張タンクです。
PS暖房とは、輻射熱での冷暖房システムですが、これは、また、次の機会にご説明させていただきます。
で、本日は、確認申請の完了検査と、消防検査を受けました。
もちろん、一発合格です。が、階段の手すりが本日の検査に間に合わなかったため、明日取り付け、明後日には、報告を行い、検査済証を受け取ることとなります。これで、ひとまず、一安心です。
そして、本日のもうひとつのニュースは、「光嶋先生!!!おめでとう〜ございま〜す。」
無事、42.195q完走です。昨日の大阪マラソンを練習不足もなんのそので、完走されました。30qを過ぎてからが大変だったとのことですが、 沿道の応援に後押しされての完走だったそうです。現場の方も、もう40q地点といった感じです。大変ですが、もうゴールは見えています。あと一頑張り、みなさんの笑顔を思い浮かべながら頑張ります。
ちょっとここで話題を変えまして・・・
昨日は、神戸支店にて、 OBのお客様と今から家を建てられるお客様をご招待して、交流を図っていただく目的で、バーべキューを行いました。
雨ということで、急きょブルーシートで屋根をつくるなどバタバタではありましたが、喜んでいただけていれば幸いです。
同時企画が、支店で始めた農園「ひのわ会農園」での芋ほり大会です。
実をいうと、畑づくりはずぶの素人でして、本当にイモができているかどうかもとても心配でした。
ところが、
このくらいの大きさはなかなかありませんでしたが、出てくる出てくる、・・・本当に良かったです。
いつもの「鶏(ケイ)ちゃん」やら、もちろんバーベキューやら、
焼肉のタレで味付けした焼きおにぎりをお肉とのりではさんだ、新商品も登場して・・・
これ、本当においしいでした。
そして、デザートには、お客様がこんなかわいい〜お菓子を作ってきていただいていました。
2011.10.29 「こちら神戸は、とても気持ちの良い朝です。」
朝の光が、白い漆喰を輝かせ、
また、内部では、こんなに差し込んできています。
中庭を通して、寝室に落ちる朝日は、奥のダイニングにまで到達していました。
内部では、左官屋さんが壁を塗られていましたが、手元をよ〜く見てください。はい、軍手ではなく、手術などで使うような薄手のゴム手袋をしています。 ほんと、繊細な仕事なんですよね。
本日は、ちょっとだけ給湯のお話など・・・
これは、大阪ガスの「エネファーム」といって、ガスで電気をつくり、その時にでる熱でお湯を沸かす機械です。 省エネ、CO2排出量の削減、光熱費削減に貢献しています。
さあ何やら外には、たくさんの瓦が積んでありました。
こんなんやら、
こんなんやら、
そして、こんなのまで。
そしてそして、こんなことにもなっていました。
さあ、どんな仕上がりになるやら、とても楽しみです。
そして、いよいよ、明日は、光嶋先生が出場される「大阪マラソ2011」です。
http://www.osaka-marathon.com/2011/
現場には、先生が明日かけられる襷が置いてありました。
「42qの旅、楽しんできてください。」
2011.24 本日は、夕暮れ時の凱風館にお邪魔しました。
ちょっと暗すぎたかもしれませんが、また違った趣があります。今度は、夕陽に照らし出されたところなど撮りたいものです。
さて、内部の様子など。
道場に入る廊下の壁です。「すさ」の入った荒々しい仕上げでした。対称的にガラスのスリットの無機質感が、表情に緊張感を与えている感じでしょうか。
写真の左が、廊下の壁で、右が道場の壁です。荒々しい表情から一転、つるっとした清冽な仕上げへと変わります。 茶道などで使われる「真、行、草」の表現を使うなら、草の空間より、道場という真の空間へ気を引き締めて入場するといった感じでしょうか。この道場の左官仕上げを「大津壁」と言い、美山の土が使われています。鏡のように磨きあげられた仕上げは、まさに、職人さんの腕の見せ所でもあります。この技ももちろん長年の修行によるところもありますが、しっかり数字に裏打ちされてもいます。
小数点以下の計量をされていました。
次に2階のリビングの様子など。
キッチン前に貼られたタイルにも動きがあります。
ピョンピョン飛び跳ねているようにも見えますし、「テトリス」を思い浮かべるのは、私だけでしょうか・・・?
ベンチも設置されていました。
背もたれのところには、ここにも「美山の杉丸太」が使われています。
さあ、あと1週間、丁寧な仕事で頑張ります。
ここで、速報です。
今回、お施主様のご厚意で、 「凱風館」オープンハウスを行います。
詳しくは、http://www.npsg.co.jp/residences/news/1111024094413.html
2011.10.21 天気のイイ朝は、なんて気持ちがイイんでしょう。 などと暢気なことを言っている場合ではありません。さあ、現場は追い込みの様相を呈してきました。 監督軍団(計6名)、お掃除部隊の結集です。「やろまいか〜〜 !!!!」 で、もって、中では、 総がかりで書斎の造り付け本棚 の取り付け中でした。 う〜〜ん。壁中本棚です。 ということで、残すところ10日となりました。追い込みではありますが、丁寧な仕事を忘れずに、頑張りますので、みなさん、応援のほどよろしくお願いします。そして・・・乞うご期待! 本日は、凱風館の隠された秘密など・・ 「なんじゃこりゃ〜〜!」(by松田優作) これは、「オルガヘキサ」という製品で、道場の床下に敷き詰めらています。 繊維そのものを炭化した繊維だそうです。 そして、その効能はというと、炭の多孔性を利用して、湿気を吸収し、ニオイを吸着するそうです。有害な化学物質を吸着し、低減する効果もあるそうです。うちの冷蔵庫にも備長炭を入れていますが、同じ効果なんですね、きっと。 凱風館はどうしても、デザインの方に目を奪われがちですが、機能面においても 考えぬかれた建物であります。ご興味のある方は、http://www.orgahexa.jp/index.html 本日のおまけは、先日、内田先生が現場に打合せに来られた時の写真など。 施主様を中心に三位一体で、現場は成り立っていきます。 この後に、光嶋先生を当社の設計施工で竣工した、先日もこの現場レポートでも紹介させていただいた「無量光寺」をご案内させていただきました。http://www.npsg.co.jp/shrines_temples/reports/cat5-1.html 中央が、ご住職です。お話は、民藝運動や建築のことにとどまらず、哲学、仏教、と、大変、面白く、ためになるお話をお聞かせいただきました。 そして、ご住職のお誘いで夕食もご一緒させていただくことに・・ はい、もう、ここからは、現場レポートではありません。 明石は、漁港があるため、魚がおいしいのは有名ですが、この店は、その中でもご住職おすすめのお店で、いやいや、絶品でした。 これ、なんの魚かお分かりですか?(ちなみに、ねたが大き過ぎて、下のご飯が見えませんが、これは握りずしです。) 私は、初めてだったのですが、答えは、「鰆(さわら)」です。この時期、脂がのって一番おいしい季節だというこで、いやいや、もう〜、まいう〜〜。 ここでも貴重なお話をきかせていただき、ご住職様、本当にありがとうございました。 そして、凱風館の話で盛り上がっていた時の、光嶋先生のひとこと・・・ 「この現場(凱風館)、終わりたくない。」 笑い声の中にも目頭が熱くなるのを感じました。
[ 一覧に戻る ]