ようやく出会えた。何もかもが夢のような時間。
ほのかに香る髪･･･どんな相手でも、すべてを包みこんでくれるような眼差し･･･思わず照れて視線を外してしまった、光の中で揺れているその微笑みは、まるで初恋でした。
髪を結えば初めて見える白いうなじに引き寄せられ･･･後ろから抱きかかえるように耳元で囁いた･･･現実を忘れていた。
崩れるようにベッドに倒れ、唇を求める。あなたも応えてくれたのが嬉しかった。
繊細でディテールまで美しい曲線を描く、ピントゥリッキオの絵画のような、その白い肌に初めて触れた時、心も身体も溶け込んでいくような一体感を感じた。ありえない感覚。
そっと舌先を這わせるとカラダをしならせ･･･言葉で責めると喜びさえ滲ませるように喘ぎ･･･つぶらな瞳が虚ろになった時･･･さっきまでとは、まったく別の美しさ、淫らさまで漂わせていた･･･抱いたつもりが･･･抱かれていたのは自分だった。そう、あなたにすべてを奪われていた。
この時間が、いつまでも続いて欲しい･･･そう心から願った。
笑顔に癒され、恍惚の表情に翻弄され、特別な空間、ただ一人の存在感、官能の芸術がそこに･･･小早川りえ。