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(24時間26分前に更新) |
「最初から飲酒運転するつもりだった」「捕まらないと思っていた」―。県警が2003~11年の9年間、飲酒運転の摘発者にアンケートし理由を尋ねたところ、危険性に対する意識の低さがうかがえる結果が出た。いずれも理由として増加傾向だ。最近では魔が差したのではなく「最初から飲酒運転するつもり」の〝確信犯〟ぶりが目立つ。 過去9年間の飲酒運転の摘発者に、その理由や飲酒した場所などを聞いて集計した。
理由別では「つい飲んだ」と答えた者の割合は、03年の82・4%に対し11年は49・1%と年々減り、逆に「最初から飲んで運転するつもりだった」が03年の17・6%から、11年には50・9%となり、2人に1人の割合に。
また、「捕まらないと思った」と答える者の割合が、03年の18・5%から11年は31・8%と増加し、意識の低さを裏付ける結果になった。昨年の調査では「その程度は大丈夫だと思った」が約4割を占めた。
飲酒した場所についても尋ねた。居酒屋などの飲食店が減少傾向にある一方、自宅での飲酒が07年以降、伸びている。飲食店などへの働きかけや啓発活動が効果をあげているものの、近所のコンビニエンスストアといった近距離でも自宅での飲酒後に運転させない意識づくりも課題となっている。
県警は今後、取り締まり強化のほか、飲酒運転の「リスク」を学ぶ教育にも力を注ぐ方針。県警の砂川道男交通部長は「広報啓発を強化し、検問などで取り締まりも強化する。飲酒運転根絶に向け徹底して取り組む」という。
07年の改正道路交通法で飲酒運転の罰則が強化された影響で摘発者は激減しているが、昨年の検挙件数は1920件だった。人身事故に占める飲酒絡みの割合は高く、22年連続全国ワーストを記録している。