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中間貯蔵“楢葉町に先行設置を”
4月7日 18時37分

中間貯蔵“楢葉町に先行設置を”
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除染で出る土などを保管する中間貯蔵施設について、細野環境大臣は、設置を要請している福島県双葉郡の3つの町のうち、楢葉町の議員らと意見交換し、比較的放射線量の低い楢葉町に、先行して施設を作ることで双葉郡全体の除染を進める拠点にしたいという考えを示して理解を求めました。
これに対し、議員からは「放射線量の低い町には作るべきではない」として反対する意見が出されました。

除染のための中間貯蔵施設について、政府は先月、福島県双葉郡の双葉町、大熊町、楢葉町の3つの町に分散して設置することを要請しましたが、このうち楢葉町では議会が反対の意見書を全会一致で可決しています。
細野環境大臣は7日、町の11人の議員が出席する全員協議会に出席し、初めて意見交換を行いました。
この中で議員からは、双葉郡の中でも放射線量が低い楢葉町に中間貯蔵施設を作ることについて、「線量の低い有効な土地を双葉郡の再興に向けて残しておくべきだ」として反対する意見が出されました。
これに対し、細野大臣は「双葉郡全体をどのように考えていくかが、原発事故からの復旧復興を考えるうえで最も難しいテーマだ」という認識を示したうえで、避難区域が見直された場合、住民が比較的早く戻れる可能性がある楢葉町に、ほかの2つの町よりも先行して施設を作ることで、町への住民の帰宅も進めながら、双葉郡全体の除染を行う拠点にもしたいという考えを明らかにして設置への理解を求めました。
意見交換のあと、議員からは「施設を容認できるわけではないが、有意義だった」という声や、「反対の考えは変わらない。安全であることの根拠をもっと示してほしい」という声が聞かれました。
環境省は、今後、大熊町や双葉町の議会とも意見交換を行うことにしています。

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