7回、フェリックス(右)をロープ際に追い詰めラッシュをかける長谷川
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◇長谷川穂積復帰戦
WBC世界バンタム&フェザーの2階級制覇王者で昨年4月8日に王座から陥落した長谷川が364日ぶりに復帰。メキシコのフェリペカルロス・フェリックス(30)を7回に連打から右フックで最初のダウンを奪い、さらに左フックをヒットさせてレフェリーストップのTKO勝ち。再起戦を豪快に飾った。
「硬かったですね。自分のボクシングが思ったようにできなかった。勝ってホッとした」と長谷川。1年前はフェザー級の初防衛戦でジョニー・ゴンザレス(メキシコ)に初のダウンを奪われるKO負け。そのショックは今でも尾を引いているといい、「初めてのKO負けがトラウマ(心的外傷)になっている。(復帰戦に勝って)精神的には前に進めたけど、内容的には進歩がなかった。5%の出来」と辛口採点。
だが、試合中は高速連打とストレートカウンターは王者時代のままで、会場は長谷川コールで沸いた。観戦した泰子夫人は復活に涙ぐみ、勝利を知らせたい人に「がんで亡くなった長谷川の母(祐美子さん)です」と話した。 (山崎照朝)
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