長崎県は7日、漁で取ったアオブダイを自宅で調理して食べた同県新上五島町の男性(78)が中毒死したと発表した。アオブダイの内臓には、筋肉痛や呼吸困難を起こす猛毒パリトキシンがあり、中毒死は1986年に愛知県で1人が死亡して以来という。
男性は3月20日夜、アオブダイを刺し身と煮付けにし、妻(70)と息子(39)の家族3人で食べた。約3時間半後、男性は背中から足にかけて痛みを訴えて病院で受診したが、意識不明となり、翌21日に死亡。妻も同様の症状で入院し、息子にも軽い症状が表れたという。
県によると、アオブダイは、パリトキシンを持つスナギンチャクを餌にするため、内臓に毒がたまる。国などが出荷自粛を要請しており、一般の流通ルートに乗ることはないという。