BNPパリバ河野氏:「改革先送りの考え増殖」-日銀人事否決で (1)
4月6日(ブルームバーグ):BNPパリバ証券のチーフエコノミスト河野龍太郎氏は6日、日本銀行の審議委員に同氏を充てる政府の人事案が5日、否決されたことを受けてリポートを公表した。その中で「必要な改革を先送りしようという考えが、政治の世界で思った以上に増殖している」との懸念を示した。河野氏の人事案は、金融緩和に消極的だなどとする自民、公明、みんななど野党各党が参院本会議の採決で反対し、不同意となった。
河野氏は、政治家の姿勢について「現実離れした金融政策を提示することによって、『国民の負担が大きく軽減される』、ないし『負担そのものが存在しなくなる』といった甘言を振りまいてはいないだろうか」と批判。
一方、不同意の理由として、同氏が「増税に積極的で、金融緩和に消極的」とされていることに対して、「日本の喫緊の課題は社会保障制度改革と財政健全化であり、そのためには増税はやむを得ず、それらの問題は金融緩和では解決できない」との持論を展開。さらに「必ずしも金融政策に対して消極的ではない」とし、「大きなデフレ・ショック」には金融面から「可能な限り政策対応しなければならない」と述べた。
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Paul Panckhurst ppanckhurst@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net
更新日時: 2012/04/06 19:20 JSTニュース一覧
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