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できごと
大阪・ミナミのクラブやライブハウス 立ち入り12店すべて違反
結局、このライブハウスは立ち入り調査の後、火災報知機を設置するなどしたうえ、ライブ演奏や客にダンスをさせることをやめ、飲食店としてだけ営業する内容の改善書を南署に提出したという。
この日の調査では、対象12店舗のうち10店舗で計13件の風営法違反を確認。また、消防法違反は10店舗で17件あり、結局、全ての店舗で何らかの違反が見つかった。今年8月には東京・渋谷のライブハウスでガソリンがまかれる事件があっただけに、捜査関係者は「経営者らが安易に考えすぎている。事故が起こってからでは遅い」と話している。
経営者「許可知らなかった」
大阪では、若者が多く集まるミナミの「アメリカ村」を中心にクラブやライブハウスが多数立ち並んでいる。しかし、大阪府警保安課によると、本来営業に必要な風営法上の正式な許可を受けた店は、昨年11月まで府内で1店もなかった。
経営者の中には「風営法の規定通りに営業しても、もうけにならない」と違法と分かっていながら許可を受けないケースも。風営法では営業時間が午前1時までに制限されるためだ。4400店以上の飲食店がひしめくミナミでは店の入れ替わりも激しい。許可を取って制限を受けるより、無許可で短期間に利益を上げたい経営者も多いという。
一方で「許可が必要とは思わなかった」と説明する経営者もおり、同課の担当者は「クラブは飲食店と思い込み、違法という認識がない場合も多い」と話す。
府警は、騒音や酔客によるトラブルといった苦情が寄せられるため、クラブへの指導を強化。指導に応じなかった店を風営法違反容疑で摘発するなどした。
それでも無許可の疑いがあるクラブが少なくとも約20店あるとみられ、同課幹部は「実態をつかむのは難しく、いたちごっこの面もあるが、厳しく臨んでいく」と話している。
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