東日本大震災:陥没道路、手つかず 仙台・折立地区
毎日新聞 2012年04月05日 20時57分(最終更新 04月06日 08時50分)
東日本大震災で地滑りが発生した仙台市青葉区折立地区では、震災から1年以上たっても対策が進まず、住民の苦悩が続いている。
折立5丁目の住宅街では、造成された盛り土部分が最大2メートルほど移動して多くの家が傾いた。道路の陥没や壊れた塀は今もそのままだ。市は今年10月末から1年半をかけて地盤の水抜きや擁壁工事を行うが、復旧計画の具体案が出るのは6月以降だ。土台が15センチ傾いた自宅に家族6人で住む庄子敏子さん(67)は「1年たっても先が見えず、ストレスになっている。このまま住み続けられるのかも分からない」と不安を口にする。
宮城県内では、仙台市内陸部で同様の被害が多発。市内だけで約4000軒に被害があり、折立地区を含む約200世帯に避難勧告が出たままとなっている。【手塚耕一郎】