緊張すると人間って本当に手が震えるんだね
「やっぱり簡単にはいかないみたい。かなり疑われてた。一言目が “海さんでしょ?” だったよ。否定しといたけど。」
「・・・・・・・・。」
「しばらく会わない方がイイね。興信所に頼んで調べるって泣いてた。」
(っつ~か・・。アナタ!!そのための費用ダーリンが稼いだものでしょ?変じゃない?それ)
「で?」
「昔の事とか色々グチグチ言ってた。子供もちゃんと育て上げたしやる事はきちんとやっていた。そんな事を言われる筋合いは無いって。」
「で??アノ人が一方的に喋りまくっているの聞いてただけ?」
「ウン・・・・だってずっとわめいてるから。それに僕、仕事でかなり疲れてて早く寝たかったから」
「はあ?なにそれ・・・・。で、最後はどうなったの?」
「疲れたからもう寝るって言って終わった」
「・・・・・・・・・・・・・・・・。」
(ア然となると言葉って出ない)
「今朝、仕事に行くのに車に乗ろうと思ったら泣きながら追いかけて来た。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・。」
(想像するとうんざりでやっぱり言葉が出ない)
切り際に思わず言った
「切る時くらい大丈夫だよ。僕に任せてって言ってよ!私を安心させてよ!ずっとずっと待ってたんだよ。」
彼の返事は良く聞こえなかったけど
その時はもう疲れちゃって・・・なんだかどうでもよくなった・・・・・・
今日の街はすっかり春色
ピンク色の桜も咲きだした・・・
街を歩く人達は
みんなみんな幸せそうに見える
買い物袋の中身は
家族の夕食の為の食材かな
こんなリスキーな恋
何で選んじゃったんだろう・・・・
50にもなって知る事となった
(知り合ったのは30代だけどね・・・。思えば私の40代は全部不倫生活だったって事)
今まで生きてきた中で
一番辛くて長い恋・・・・・
16年の不倫の果ての
略奪愛の為の戦いの始まりです・・・・・・