石垣市民「迷彩服怖い」 配備歓迎の声も

石垣市の中心部、730交差点を通行するPAC3=5日午前8時45分ごろ(中島一人撮影)

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2012年4月6日 09時49分
(10時間43分前に更新)

 【石垣】「いつもの街」が一変、物々しく―。5日、PAC3が配備された石垣市。出勤時間から目抜き通りに自衛隊車両が連なったほか、交差点では警察官が警備に当たるなど、重苦しい雰囲気に包まれた。一気に増した自衛隊の存在感に戸惑う市民、歓迎する市民―賛否は分かれた。

 PAC3を構成する車両32台は海上自衛隊の輸送艦「くにさき」で午前7時すぎに石垣港に到着。午前8時すぎから市街地を経由して配備地の新港地区に入った。同日には民間チャーター船も新港地区に接岸し、特殊車両など100台以上を降ろした。

 通り沿いで車両通過を見守った自営業の女性(41)は「ここ数年、島に自衛隊がどんどん入ってくるようになった。この光景が日常になってしまうのが怖い」と困惑した表情を見せる。

 同地区内では空自隊員によりレーダーや発射機の設置作業が進められ、発射口が数度、北へ向けられた。海側数カ所には監視要員が立ち、通過する船舶に双眼鏡やカメラを向けた。

 市内の女性(70)は「孫が迷彩服の隊員の姿に、テレビで見た戦争を重ねて怖がっている」と憤る。「そもそも、これだけの人や車が石垣に入る必要があるのか。燃料費も上がり、飲食を切り詰めて税金を支払っている。税金の無駄遣いじゃないか」と吐き捨てた。

 一方、PAC3車両を見に来た看護師の男性(38)は「配備の必要性は感じる。尖閣問題もあり、海保だけでは手に負えないときもあるだろう。島に自衛隊基地があってもいい」と話した。

◇    ◇

 【宮古島】宮古島市では5日も、航空自衛隊のCH47ヘリで災害派遣隊員と情報収集要員が到着し、民間フェリーで連絡要員の車両などが入った。

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