「ここにくるまでに多くの変化がありました。いつも緊張してしまって表彰台のトップを逃してきましたが、今日は本当に落ち着いていて、ただ自分らしく滑るという気持ちに到達することができました」とコストナー。彼女が世界選手権で見せたのは、大人の滑りだった。
■佐藤コーチの経験と浅田の能力がかみ合えば…
佐藤コーチも自身の考え方について次のように述べている。「僕は、スケーティングの良さ、スピードを重視する教え方。いまのスケートで評価されるものは何かを考えることが大切」。この言葉からも分かるように、浅田にもコストナーや金妍児(韓国)と同様の方向への転換を促そうとしている。しかし「彼女にとって、今までと違う作戦にいきなり変えることができない。理解してもらう根比べの状態」とも話す。いまの浅田は変化の途上にある。
現役の女子選手でトリプルアクセルを跳べるのは、浅田以外にはほとんどいない。その持ち味を生かしながら、さらに成長するには何をすべきか。
「帰国したら先生としっかり話し合いたい」と浅田。佐藤コーチの経験と浅田の能力がかみ合えば、誰も到達できない頂点へと向かえるはずだ。
■男子もスケーティング重視の時代へ
男子はパトリック・チャン(カナダ)がフリーで4回転を2本決め、合計266.11点で連覇を果たした。チャンの大きな得点源は卓越した表現力。今回も、ジャンプでは計3本の大きなミスを犯しながら、銀メダルの高橋に6.45点差をつけた。ソチ五輪に向けて「チャンのさらなるミス待ち」は前向きな作戦ではない。
ソチ五輪までの現役続行を宣言した高橋の作戦もスケーティングの質の向上だった。11年7月、膝のボルトの除去手術後に、フランスのアイスダンスのコーチのもとでスケーティングやエッジワークを基礎から見直した。
スピードが増し、足元が安定したことで、これまでも定評があった演技力がさらに磨かれ、演技構成点につながる部分が成長。同時にスケーティングが良くなり、ジャンプの助走が安定したために「ジャンプの確率が高くなった」と高橋はいう。相乗効果が生まれている。
2012年のフィギュアスケート世界選手権(フランス・ニース)で、女子は鈴木明子(邦和スポーツランド)が銅メダル、男子は高橋大輔(関大大学院)が銀、羽生結弦(宮城・東北高)が銅、そしてペアで高橋成美(…続き (4/6)
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