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東京電力からのお知らせ

新聞、テレビ、インターネットなどで取り上げられている話題について、東京電力から解説いたします。

新着情報
※「2012年4月5日」追加
再び東北地方太平洋沖地震と同程度の規模の地震が起こっても、原子炉建屋が崩れることはありません
2号機格納容器内には約60cmの水位があり、格納容器内は十分冷却されていることが確認できました

再び東北地方太平洋沖地震と同程度の規模の地震が起こっても、原子炉建屋が崩れることはありません

平成24年4月5日更新

 4月1日23時04分頃、福島県沖でマグニチュード5.9の地震が発生し、福島県浜通りで震度5弱を観測しました。福島第一原子力発電所における原子炉への注水、窒素ガス封入、使用済燃料プールの冷却、高濃度汚染水の処理などの設備に異常は認められず、地震後も正常に機能を維持しています。原子炉建屋の揺れとしては、6号機原子炉建屋基礎部で水平方向:40.7ガル、上下方向:19.4ガルを記録しました。


 東京電力では、将来発生する可能性がある大きな地震として基準地震動Ssを策定して、耐震安全性の評価を行なっています。例えば、基準地震動に対する6号機原子炉建屋基礎部の揺れは、水平方向:448ガル、上下方向:415ガルです。(4月1日の地震と比較して、水平方向で約10倍、上下方向で約20倍の地震です。) この基準地震動は東北地方太平洋沖地震の観測記録と比較して概ね同程度と評価しており、これを用いて現在の1~4号機の原子炉建屋が損壊している状態を模擬した上で、原子炉建屋や安全上重要な機器・配管について地震応答解析を実施しました。その結果、建屋の耐震壁のせん断ひずみや機器・配管の応力が基準値を下回っており、建屋が崩れたり、機器・配管が機能を失ったりしないことを確認しています。

関連資料・データなど

2号機格納容器内には約60cmの水位があり、格納容器内は十分冷却されていることが確認できました

平成24年4月5日更新

 3月26日に工業用内視鏡を2号機格納容器内に挿入し、格納容器床面から約60cmの高さまで水が溜まっており、水温が48~50℃であること、水面上の雰囲気温度も42~45℃であることが確認されました。当初予想していた水位よりも低く、毎時約9m3も注水しているにもかかわらず、「格納容器内に約60cmしか水がなかった。」という報道があります。しかしながら、重要なことは


・格納容器外側からの推定ではなく、実際に水が溜まっていることを内視鏡を通じて目視できたこと、および外部で校正された温度計で水温が測定できたこと
・溶融した燃料が格納容器内に落下し、冠水されず剥き出しの状態であれば、もっと温度が高い状況であるはずであり、測定された水温および雰囲気温度は、格納容器内が十分冷却できていることを示していること
の2点です。

 毎時約9m3も注入した水が、格納容器から原子炉建屋へ、さらに原子炉建屋からタービン建屋へ漏えいしていることは事実ですが、各建屋から地下水への漏出はありません。東京電力としては、引き続きタービン建屋から漏えい水を回収し、放射性物質や塩分などを除去した上で再度原子炉へ注水するという循環注水冷却を安定的に運用し、冷温停止状態を確実に維持していきます。今後は、ロボットによって原子炉建屋地下1階トーラス室の損傷状況を確認したり、建屋間止水工事の工法を検討したりしながら、漏えいの抑制を行っていく予定です。

関連資料・データなど

建屋間止水のための大型水槽試験結果について(PDF 973KB)
トーラス室現場調査について(PDF 960KB)

東京電力が全面撤退を申し出たことはありません

平成24年3月1日更新

 東京電力が福島第一原子力発電所から全員を退避させようとしていたのではないかと、メディアで広く報道されていますが、そのような事実はありません。昨年3月15日6時30分頃、社長が「最低限の人員を除き、退避すること」と指示を出し、発電所長が「必要な人員は班長が指名すること」を指示し、作業に直接関わりのない協力企業作業員及び当社社員(約650名)が一時的に安全な場所へ移動を開始し、復旧作業は残った人員(約70名)で継続することとしたものです。

 東京電力が官邸に申し上げた主旨は「プラントが厳しい状況であるため、作業に直接関係のない社員を一時的に退避させることについて、いずれ必要となるため検討したい」というものです。3月15日4時30分頃に社長の清水が官邸に呼ばれ、菅総理から撤退するつもりかと問われましたが、清水は撤退を考えていない旨回答しており、菅総理もその主旨で4月18日、4月25日、5月2日の参議院予算委員会で答弁されています。清水も4月13日の記者会見において「全面撤退を考えていたということは事実ではない」と申し上げています。

関連資料・データなど

平成24年2月9日 朝日新聞朝刊連載「プロメテウスの罠」について
平成24年1月13日 朝日新聞朝刊連載「プロメテウスの罠」について

2号機圧力容器底部の温度上昇の原因は温度計の故障、引き続き冷温停止状態を維持

平成24年2月16日更新

 2月上旬、2号機原子炉圧力容器底部の温度計1箇所で指示値の上昇が見られました。東京電力では、局所的に実際に温度が上昇しているのか、あるいは温度計の故障なのか両方の可能性を調査してきました。段階的に原子炉への注水量を約2倍まで増加させて、原子炉の冷却を優先させる対応を行いながら、原子炉の状態を監視しています。

 圧力容器や格納容器内の他の温度計が注水量の増加に伴って温度が低下していることに比べて、当該温度計の指示値の上昇が続いたこと、電気回路を点検した結果通常よりも高い抵抗値が測定されたことなどから、当該温度計の指示値の上昇は故障が原因であり、実際の圧力容器底部は十分冷却されていると判断しました。

 また、格納容器内のガスのサンプリングを行い、臨界かどうかを示すキセノン135が検出限界未満であり、再臨界は発生していないことを確認しています。原子炉建屋から放出されている放射性セシウムの濃度についても、温度上昇以前と比較して変化しておりません。

関連資料・データなど

4号機使用済燃料プールの冷却は十分

平成24年2月13日更新

 福島第一原子力発電所の4号機使用済燃料プールは、水温25~30℃、水位は燃料から上に約7m覆われた状態が続いています。1月1日に発生した鳥島付近を震源とする地震により、一時的にスキマサージタンクの水位が低下しましたが、プールの水温および水位に変化はありませんでした。2月9日にプールの透明度調査のために水中カメラを入れましたが、昨年5月7日にプール内を点検したときと同様、建屋爆発に伴うガレキが落下しているものの、燃料はラックに収納された状態であることを確認しています。

 また、1月22日に原子炉建屋5階の状況を点検し、5階床面と原子炉ウェル水面は平行であることを確認しており、建屋が傾いているということはありません。

関連資料・データなど

(1)4号機使用済燃料プールにおける透明度の確認作業(0:33)
(2)4号機使用済み燃料プールにおける内部映像(2:07)