憂楽帳:免許離れ
毎日新聞 2012年04月04日 中部夕刊
25年ぶりに自動車学校に行った。ふと、大型自動二輪免許が欲しくなったからだ。仕事が休みのたびに教習に通って感じたのは、自身の体力の衰えと、指導員の態度の違いだった。
四半世紀前、普通二輪(当時は中型と言った)の教習の時は「こらー、何やってんだー」というふうによくしかられた。今は「次は坂道発進でございます」という具合で、こちらが恐縮するほどだ。自分がおじさんだからかと思ったら、若い生徒にも実に丁寧に接しているではないか。
若者の車離れ、免許離れが言われて久しい。自動車メーカーが「免許を、とろう」とコマーシャルを流すほどだ。この調子で少子化が進めば、自動車学校にとって生徒はますます大事な「お客さま」になる。