2012.3.25 05:02

サオリン東レ、完全V「よかった」/バレー(2/2ページ)

優勝トロフィーを掲げて喜ぶMVPの荒木(中央)ら東レの選手たち

優勝トロフィーを掲げて喜ぶMVPの荒木(中央)ら東レの選手たち【拡大】

 最後は相手のスパイクがアウトになってゲームセット。優勝を決めた東レの選手たちは、喜びを爆発させて歓喜の輪を作った。強打と巧打を織り交ぜて得点を重ねた木村は2季ぶりの優勝に「去年4連覇を逃して悔しかった。取り戻せてよかった」と声を弾ませた。

 昨季は東日本大震災のためレギュラーラウンド途中で打ち切りとなり、3連覇中の東レは2位で終えた。今季はレギュラー、準決勝ラウンドを含めて完全優勝。「最後の1戦だったので思いっきりやった」と笑顔で締めくくった。

 今季の木村は昨年の日本代表で取り入れた「トスから0・8秒でスパイク」という速い攻撃を試し続けた。4位に終わった昨年のW杯までに習得できず、不調の原因にもなったリスクの高い攻撃だ。ものにできれば大きな武器になるが、「決定率が上がらなかった」と準決勝ラウンドから“封印”。「ブロックをよく見て打ちたい。速いトスは合わないことがわかったのが今季の収穫」と、5月のロンドン五輪最終予選でも“封印”する。

 相手の守備の隙をつくうまさが最大の持ち味。原点に立ち返ったプレーでロンドン五輪切符をつかみ取る。(伊藤昇)

(紙面から)