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痛風の発症 腸の働きが影響か4月4日 5時30分
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関節が激しく痛む痛風は、腎臓が尿酸と呼ばれる物質を排出できなくなるなどして起きるとされてきましたが、腸の働きが大きく影響しているとする研究結果を東京薬科大学などのグループがまとめました。
新たな予防法や薬の開発につながる可能性があるとみられています。
痛風は、尿酸と呼ばれる物質が体内にたまり、関節に激しい痛みを引き起こす病気で、患者は全国で80万人に上ると推定されています。
東京薬科大学と防衛医科大学校、それに東京大学のグループは、これまでに特定した尿酸を体から排出するたんぱく質が、全身でどのような役割を果たしているか調べました。
マウスの実験で、このたんぱく質を作り出す遺伝子の働きをなくしたところ、尿酸を排出する機能は腎臓では変わらなかった一方で、小腸や大腸で大きく低下することを確かめたとしています。
痛風の原因となる尿酸は、ほとんどが腎臓と腸によって体の外に排出されますが、腸では1つの遺伝子の働きをなくしただけで尿酸の排出量が低下し、体内にたまったことから研究グループでは痛風の発症には腸の働きが大きく影響していると結論づけています。
研究に当たった東京薬科大学の市田公美教授は「痛風に腸が深く関わるということは、これまで考えられていなかった。新たな予防法や薬の開発につながる可能性がある」と話しています。
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