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ゲームで頻繁に遊ぶ人ほど、報酬に喜びを見いだす脳の部位が大きい |
2012.04.03 |
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ビデオゲームに費やす時間と、プレイヤーの脳内で報酬に喜びを感じる部位の大きさには、相関関係が認められるとドイツ・ベルリンの研究者が発表した。
同市のシャリテ医科大学の研究者は、ゲームを頻繁にプレイする人と、そうでない人について脳を調べたところ、頻繁にプレイする人ほど“報酬中枢”と呼ばれる部位が大きかったという。とりわけ、ドーパミンの刺激を受ける左腹側線条体における部位が大きく、ゲームに失敗しても同様の刺激を受けていたということだ。
同様の現象はギャンブルにはまっている人にも認められるが、ビデオゲームの場合は、統計的に因果関係を証明するほど著しい証拠は示さなかったとのこと。ゲームに過度に没頭してしまう原因を究明するには、さらなる研究が必要だ。
なお、ゲームに過度に没頭してしまう傾向は一般に「ゲーム中毒」と呼ばれ、とくに社会科学で広く用いられているが、研究者の中には、この言葉は安易に用いるべきではなく、生物学的・神経化学的な文脈に限定すべきだという人もいる。とはいえ、深刻な問題になりうるのはたしかで、今回の研究が解決の糸口になるのは間違いなさそうだ。
(中島理彦)
■関連リンク
・該当記事(英語)※Brock Pressより
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