【訂正とおわび】「ヨウ素10兆ベクレル」未公表の記事について
3日午後1時前に配信した「千葉で『ヨウ素10兆ベクレル』未公表」の記事で、千葉市内のヨウ素の推計濃度が毎時10兆ベクレルとする表現がありましたが、千葉市内で計測されたヨウ素を基に推計した東京電力福島第1原発からの放出量の誤りでした。
弊社の誤報であり、読者の皆様に誤解を与え、大変ご迷惑をお掛けしました。おわびするとともに、正確な記事を再掲いたします。
「ヨウ素10兆ベクレル」未公表=世界版SPEEDI試算−文科省、安全委連携不足
東京電力福島第1原発事故で、昨年3月15日、放射性物質の拡散予測データ「世界版SPEEDI」の試算結果で、千葉市内で計測されたヨウ素を基に推計した同原発からの放出量が毎時10兆ベクレルという高い値が出ていたにもかかわらず、文部科学省と原子力安全委員会の間で十分な連携が取られず、現在も公表されていないことが3日、分かった。
文科省や安全委によると、世界版SPEEDIは放出される放射性物質の拡散状況を半地球規模で予測するシステム。日本原子力研究開発機構が同システムを運用しており、昨年3月も文科省の依頼を受け、試算を行っていた。
それによると、昨年3月14日午後9時ごろに福島第1原発から放出されたヨウ素の量は毎時10兆ベクレル、セシウム134、137もそれぞれ同1兆ベクレルと推計された。
この試算データの評価について、文科省は安全委の担当と判断し、同16日に安全委へデータを送るよう同機構に指示した。同機構はメールに添付して送信したが、安全委は重要情報と認識せず、放置したという。同様にデータを受け取っていた文科省も、安全委に公表するよう連絡しなかった。
平野博文文科相は3日、閣議後の記者会見で、「結果的に連絡不十分だった」としつつ、公表は安全委が行うとの考えを示した。一方、安全委は「日本原子力研究開発機構の所管は文科省であり、われわれから公表する必要があるとは思っていない」と話している。(了)
(2012/04/04-12:25)
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