こんな、分けのわからん理由で逮捕される世の中になっちまったのか。馬鹿な親の代わりに周りの迷惑を顧みないガキを叱ってやっただけでも逮捕されるかも?つーか冤罪が晴れてよかったね。
声かけで「脅迫」の近大助教授に無罪 奈良地裁
2006年10月05日11時15分
奈良市の路上ですれ違った母子に「誘拐するぞ」と声をかけて脅したとして、脅迫罪に問われた奈良市二名町、近畿大助教授入川松博被告(56)=休職中=の判決公判が5日、奈良地裁であった。松井修裁判官は「母親の供述の信用性に疑問を持たざるを得ない」などとして、無罪(求刑罰金20万円)を言い渡した。
弁護側は、「子どもと離れて歩いていた母親に『手を離さない、目を離さない』と注意しただけだ」と、公判で一貫して反論し、無罪を主張していた。
起訴状などによると、入川さんは05年7月1日午後1時50分ごろ、奈良市富雄北1丁目の歩道で、当時2歳の長男を連れて帰宅途中だった母親に対し、すれ違いざまに「誘拐するぞ」などと言って脅したとされた。
判決は、まず「15メートルから18メートルの距離で被告がにやにやして近づいてきて、恐怖感を持った」などとする母親の証言について検討。
その距離で入川さんの顔の表情まで判別できたか疑わしいことや、母親が当時かぶっていた入川さんの帽子を覚えていなかったことなどを挙げ、「母親の知覚の正確性、客観性に大きな疑問がある」とした。
また、すれ違う前から恐怖心を持っていたのに入川さんの言葉を正確に覚えていたとは考えにくく、「(04年11月に現場近くで発生した)小1女児誘拐殺害事件が社会に大きな影響を与えたので、先入観で聞き間違えたとの疑いが生じる」と断じた。
また、入川さんの自白の任意性については認めた上で、「軽微な事案のため自白をすれば、起訴を免れるのではないかとの動機から虚偽の供述をした可能性がある」とした。入川さんは取り調べ段階で容疑を認めたが、公判で否認に転じていた。
入川さんは110番通報を受け、奈良西署に脅迫容疑で逮捕された。その後釈放され、奈良地検に書類送検された。同地検が在宅起訴したのは今年2月20日で、事件から約8カ月後だった。慎重に補充捜査したうえで、立証は可能と判断して起訴に踏み切ったという。
弁護側は、奈良県警が作成した入川さんの自白調書について、母親の供述に沿った自白を強いたとして、その信用性に疑問を投げかけていた。
奈良地検の西浦久子次席検事は「意外な判決で驚いている。上級庁と協議の上、控訴については検討する」とのコメントを出した。
「うっかり子どもに注意できない」 声かけ「脅迫」無罪
2006年10月05日13時41分
「被告人は無罪」。裁判官が主文を読み上げると、傍聴席にいた入川松博さんの十数人の支援者から拍手と「わぁー」という歓声が起こった。入川さんは裁判官に黙礼した。
入川さんが、子ども連れの女性とすれ違った歩道は、04年11月に誘拐、殺害された小1女児が通っていた小学校のすぐ近く。子どもに不安を与えるような声かけなどを禁じる「子どもを犯罪の被害から守る条例」が、05年6月30日に県議会で可決された翌日だった。弁護人の古川雅朗弁護士は「逮捕・起訴は警察、検察の過剰反応。起訴するような事案ではない。条例を意識したと思わざるを得ない」と批判した。入川さんは「うっかり子どもに注意できない時代なんだな」と、無罪でも心は晴れない。
「現場周辺の母親たちの警戒心は強い。単に子どもから目を離さないように言っただけなのに、誤解してしまったのかも」。入川さんの妻の常美さん(56)はそう話す。
近くに住む主婦の平井順子さん(57)も「入川さんは、いたずらしている子がいれば注意するような人。事件の日も親切心で声をかけたのでしょう」。
入川さんが逮捕された後、近くの住民ら十数人が無罪を求める署名運動を始め、2カ月間で約7000人分を集めた。入川さんも「支援者のおかげで地域から孤立している気はしなかった」と言う。
入川さんは休職を余儀なくされた。今は蓄えを崩しながら息子たちからの仕送りで暮らしている。5人いる子どもたちのうち、一番下の次男はまだ大学2年生。「卒業させるためにも早く仕事に戻りたい」と話した。
入川さんは警察の取り調べ段階でいったん容疑を認め、公判で否認に転じた。古川弁護士は「被害者の証言に沿う自白を促した冤罪の典型例。検察は控訴すべきでない」とした。
入川教授が直ちに職場復帰できることを節に願っております。
この部分が一番大事だと思います。
なぜそうせざるをえなくなったのかを、報道機関はもっと詳しく説明すべきかと。
公務員の場合は起訴で休職とかあったはずですが、この場合はよく分からないので。
しかし、何が起きるか予測できない時代ですね。