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圧勝ブエナは牝馬未到の領域へ

2010年11月02日
ギャンブル

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【特別連載:再起動女傑ブエナビスタ(6)】これまでで一番強いブエナビスタだった。古馬になってからの唯一のウイークポイントだった“抜け出して気を抜く癖”を見せずに独走V。これは馬の状態が良かったからか、それとも“スミヨン・マジック”か…。結論から言えばその両方だろう。
 3月のドバイ遠征後の疲れが残っていた上半期と明らかに違っていた。
「国内のここ3走の中で一番の状態。今回は何も心配なく送り出せた。前で競馬をしてほしいとだけスミヨンには伝えたんだ。しまいもよく伸びたし、安心して見ていられた」と松田博調教師。
 状態がいいからこそ注文通りに競馬を進め、最後まで余力も残っていたわけだ。それでも遊び癖を出させなかったスミヨンの騎乗も素晴らしい。「スタートが遅く後ろからの競馬で2着に負けるレースが多かったので、押して行った」の言葉通りテンに仕掛けて中団のインでソツなく回り、直線は難なく馬群を抜け出して豪快に突き抜けた。
 先頭に立ってからジャガーメイルに詰め寄られた京都記念、抜け出してフワッとしたところを差された宝塚記念とは異質の競馬。欧州一流の騎手による見事なパフォーマンスだ。
 10月27日の追い切り後の会見で「年度代表馬を取りたい」と宣言した松田博調教師。この後はジャパンC(28日=東京芝2400メートル)→有馬記念(12月26日=中山芝内2500メートル)へ向かう予定。総ナメにすれば、前2年の年度代表馬ウオッカも成し遂げていない偉業となる。
「(松田)先生は昨年『ウオッカと戦いたい』とずっと言っていた」とはノーザンファーム場長の秋田博章氏。古馬GⅠ3タテが実現すれば、戦うことがかなわなかった“21世紀最強牝馬”ウオッカを超えることも可能になる。
 スミヨンは過去にまたがった名馬と比較して「これまでのベストホースはザルカヴァ(08年凱旋門賞馬でGⅠ5勝)だが、ブエナビスタはそれ以上になるかもしれない」と語った。この日、最高のパフォーマンスを見せたブエナビスタ&スミヨンのコンビなら、牝馬として未到の領域=GⅠ3連勝もにわかに現実味を帯びてくる。 (連載終わり)

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