がれき反対派で京都騒然 ビラ配布中止
東日本大震災で発生したがれきの受け入れに理解を求めるため、細野豪志環境相や山田啓二京都府知事が31日、京都市下京区のJR京都駅前で街頭演説を行った。細野氏らは被災地支援を訴えたが、受け入れ反対派が多数押し寄せ会場は騒然となり、予定していたビラ配りができない事態となった。
細野氏は3月から受け入れを表明した自治体を訪れ、街頭で理解を求めてきた。京都でも舞鶴市や京丹波町などが前向きな姿勢を示したため、この日、山田知事らと街頭に立った。
しかし、京都駅前の特設ステージでは300人以上が囲み、「帰れ」「放射能を拡散するな」と大声で抗議し、怒号が飛び交った。駆けつけた野中広務自民党元幹事長も「落ち着いて話を聞き、日本人らしく助け合おう」と呼び掛けたが収まらず、細野氏は「聞く耳を持ってもらえないので、説明できない」と演説を打ち切り、予定していたビラ配布も中止。反対派にもみくちゃにされながら、会場を車で後にした。
細野氏は記者団に「綾部市の生まれで京都には強い思い入れがある。話を聞いてもらえなかったのは心残りだ」と悔しさをにじませた。山田知事は「住民と丁寧に話し合い、受け入れ自治体を支援したい」と協力する姿勢を示したが、予想以上の反発に厳しい表情だった。
環境省によると、細野氏の街頭活動は5カ所目で、混乱でビラが配れなかったのは川崎市内に続いて2例目という。
【 2012年03月31日 23時46分 】
ソーシャルブックマークへ投稿: | Tweet | (ソーシャルブックマークとは) |