トップページ科学・医療ニュース一覧浜岡原発 津波の影響改めて評価を
ニュース詳細

浜岡原発 津波の影響改めて評価を
4月2日 21時3分

「南海トラフ」付近で起きる巨大地震に伴う津波の予想高さが、静岡県にある中部電力浜岡原子力発電所付近で建設中の防波壁の高さを上回る21メートルと想定されたことを受けて、国の原子力安全・保安院は、中部電力に対し、最大の津波に対する影響を評価し、現在の対策で不十分な場合は追加の対策を実施するよう指示しました。

浜岡原発付近の津波の予想高さについては、国の検討会が南海トラフ付近で起きる巨大地震に伴う揺れと津波の高さを先月31日に新たに公表し、最大で21メートルに達すると想定しました。
浜岡原発では、福島第一原発の事故を受けて、津波対策を強化するとして、東海・東南海・南海の3つの地震が連動して起きた場合の従来の想定の津波の高さや、福島第一原発を襲った津波を上回る海抜18メートルの防波壁の建設を進めていますが、今回の想定は、それを上回っていました。
これを受けて原子力安全・保安院は、中部電力に対し、最大の津波に対する原発への影響を評価し、16日までに報告するよう求めるとともに、現在の対策で不十分な場合は、追加の対策を実施するよう指示しました。
今回の指示について原子力安全・保安院の森山善範原子力災害対策監は「福島第一原発の事故を受けて行った今の緊急安全対策で炉心溶融を防ぐことができるかを評価してほしい。18メートルで十分だと言っているのではなく、必要であれば対策を求めることになる」と話しています。
これについて静岡県の小川英雄危機管理監は「原子力安全・保安院の指示は当然のことだ。中部電力には、県民が安心できる対策を取ってほしいし、国も中部電力の対策が安全と評価できるか、しっかり説明してほしい」と話しています。
また、中部電力は「今回の指示文書に従い、期日までに適切に対応して参りたい」としています。

[関連ニュース]
このページの先頭へ