馬肉と鹿肉でハンバーグ考案【釧路】

釧路新聞社 地域 2012年4月1日

おいしさ、もっと知って

 馬産地釧路で唯一肥育馬を生産する釧路市阿寒町上徹別11の城川修一さん(72)は「釧路でも多くの馬肉を食べてもらいたい」と鹿肉と合わせたハンバーグを考案。9日から赤いベレー(同市阿寒町23線)のレストラン鶴で提供する。
 近年、馬の生産をめぐる情勢は、食肉を目的とした肥育素馬の輸入頭数増加と景気低迷による馬肉消費の減少などから、馬市場個体価格が不安定になっており、釧路の馬産経営は厳しい状況にある。歴史ある釧路の馬産地としての基盤維持と次世代への馬生産継承が懸念される中、城川さんは馬肉のおいしさを市民に知ってもらおうと料理を考案した。
 馬肉は、低カロリーで高たんぱくで、しかもコレステロールを下げるリノール酸、リノレン酸をたっぷり含み、動脈硬化を防ぎ血管を丈夫にする。また、脂肪の質は魚に似ており不飽和脂肪酸が多いのも特徴だ。さらに鉄分は牛肉や豚肉の3─4倍、カルシウムも豊富で、貧血の女性や育ち盛りの子どもたちには良いとされている。
 城川さんは、阿寒で生産される貝化石を飼料に配合して飼育馬に与えている。通常の配合飼料だと酸性になるため、強いアルカリ性と塩分を含んだ貝化石を与えることで肉質が柔らかく、栄養も豊富になるという。
 今回提供するハンバーグは、脂の多い馬のとも肉と脂身のない鹿肉をミックスしたもの。馬の脂が鹿肉の臭みを取り除き柔らかくジューシーに仕上がっている。価格は定食として1100円で提供する予定だ。そのほかにも、みそ焼きとしょうゆ焼き定食もメニューに加えるとしている。同店への問い合わせは0154(66)3073。

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