浜岡原発:大津波予測で追加対策を指示…保安院

2012年4月2日 20時12分 更新:4月2日 21時32分

中部電力浜岡原発(手前)=静岡県御前崎市で2011年7月、本社ヘリから木葉健二撮影
中部電力浜岡原発(手前)=静岡県御前崎市で2011年7月、本社ヘリから木葉健二撮影

 経済産業省原子力安全・保安院は2日、内閣府の有識者検討会による「南海トラフで巨大地震が起きた場合、中部電力浜岡原発は最大21メートルの津波に襲われる」との推計を踏まえ、中部電に対して同原発への影響を16日までに評価し、必要に応じて追加対策を講じるよう指示した。

 中部電は既に、東京電力福島第1原発事故を受けて国が指示した緊急安全対策として海抜18メートル、長さ1.6キロの防波壁を建設中。ほかにも、扉から水が浸入しないようにしたり、非常用電源の増設などを進めているが、いずれも、福島第1と同水準の15メートル程度の津波しか想定していない。

 21メートルの津波が来れば、防波壁を越え構内に流入するが、保安院は浜岡原発が現時点で受ける影響や対応を「必ずしも確認できていない」(森山善範原子力災害対策監)として、確認するよう指示。追加対策の検討も求めた。中長期的な対応は改めて検討を求める。

 内閣府原子力安全委員会が3月に示した耐震設計審査指針の改定案では、原発ごとに最大の津波を想定し、構内を浸水させないことが原則だ。保安院は「中長期的な対応については、指針の改定案を踏まえて細かく検討していく必要がある」としている。【岡田英】

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