2日午前10時ごろ、東京都小金井市本町4の男性医師方で、警視庁小金井署員と小金井市職員がミイラ化した遺体を発見した。遺体はこの医師とみられ、生きていれば88歳になるが、死後数年が経過している可能性があるという。同署は身元確認を急ぐとともに司法解剖して死因を調べる。
小金井署によると、遺体は2階和室の畳に横たわった状態だった。全身がガーゼとラップで覆われており、酸素吸入器が付けられ、点滴の針が刺さったままだった。目立った外傷はなかった。家に暮らしていた医師の長女(61)と次女(58)は署員らに「父はまだ生きている」などと説明しているという。
今年に入り、近隣住民や地元医師会から市に「医師と1年以上連絡が取れない」と相談があり、先月中旬、署員と市職員がこの家を訪問。娘らに入室を拒否されたため、市は今回、高齢者虐待防止法に基づいて立ち入りを実施した。医師は現在、年金などは受給していないという。
近所の住民は「娘さんたちは近所づきあいがほとんどなかった。(医師の)先生は最近姿を見かけず、施設に預けられていると思っていた」と話した。【松本惇、喜浦遊】
毎日新聞 2012年4月2日 20時52分(最終更新 4月2日 21時08分)
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