富山県でタクシー運転手の男性が殺害された事件で、男性が「襲われた」と電話で助けを求めていたことが新たに分かりました。その後、男性は高岡市内の交番の入り口付近で、首から血を流して倒れているのが見つかり、男性のタクシーは道路の反対車線に止められていました。当時、交番はパトロール中で誰もいませんでした。
31日午後5時ごろ、高岡市でタクシー運転手の谷道康弘さん(58)が首から血を流して倒れているのが見つかり、まもなく死亡しました。谷道さんは何者かに襲われた後、携帯電話で会社に助けを求めていたことが新たに分かりました。
タクシー会社の上司:「『襲われた、襲われた』の二言。(電話は)切れたのではなくて、それ以降、通じなくなった、問いかけても。何としてもこの事態だけは伝えたいと、必死の思いの通報だったと思う」
谷道さんは交番の目の前で倒れていましたが、警察官はパトロールで不在でした。
交番付近の住民:「(事件の時に)いたら一番良かったけれど…」
谷道さんが倒れているのが見つかってから約30分後、300メートルほど離れたところで、別のタクシーの女性運転手を刃物で脅したとして今井精一容疑者(67)が逮捕されました。今井容疑者は、「覚えていない」と容疑を否認しています。警察は、殺人事件との関連についても調べています。