ミミズでたい肥作り ケナフ栽培に利用
ケナフの花が咲(さ)いたよ――高知市十津の十津小学校では今春から「環境(かんきょう)・エコクラブ」が発足(ほっそく)。一学期(がっき)からケナフを植(う)えたり、ミミズを使(つか)ったたい肥(ひ)作りにチャレンジしています。クラブで育(そだ)てていたケナフもこのほど開花(かいか)。活動(かつどう)への意欲(いよく)がますます高まっています。
エコクラブの活動は四月に始(はじ)まりました。メンバーは五人の五年生、吉門真穂さん、藤岡未希さん、守屋史織さん、池田忠友君、清岡修平君。みんな環境問題(もんだい)や自然(しぜん)に関心(かんしん)が高く、登校(とうこう)する時にごみ拾(ひろ)いをする子もいます。
六月には学校の花壇(かだん)にケナフを植えました。ケナフは夏の暑(あつ)さの中、すくすくと成長(せいちょう)。みんなの身長(しんちょう)を追(お)い越(こ)すまでになりました。
今月に入り、みんな楽しみにしていた花がとうとう咲きました。花びらは白く、中心部分(ぶぶん)は鮮(あざ)やかな赤紫(あかむらさき)色。花を見て部長の吉門さんは「アサガオに似(に)ていて、想像(そうぞう)よりきれい。押(お)し花にしてみたい」と話していました。
そのケナフの栽培(さいばい)には、学校で捕(つか)まえたミミズが生ごみを食べてできたたい肥を利用(りよう)。ミミズは時折(ときおり)、校内の鳥小屋(ごや)の横に掘(ほ)りにいきます。
ミミズがよくいる場所は日陰(ひかげ)。土は湿(しめ)っていて、土の上には落(お)ち葉(ば)がいっぱい。土の軟(やわ)らかいところを探(さが)して一斉(いっせい)にスコップで掘ると、「あ、おった、おった!」「え、どこどこ?」。ミミズがどんどん出てきました。男の子たちはミミズをつかんでニターッ。とてもうれしそうです。
初(はじ)めてのミミズ取(と)りで捕(つか)まえた数はなんと五十匹(ぴき)! ミミズたちは今、ケナフの花壇の土の中やプラスチックケースの中。モリモリ生ごみを食べたり、たい肥を作り続(つづ)けています。
メンバーは小松菜も作っており、守屋さんは「農薬(のうやく)を使(つか)わないで野菜(やさい)を育(そだ)てて、それが給食(きゅうしょく)に出たらうれしいな」。清岡君は「学校の近くにあるごみの最終(さいしゅう)処分(しょぶん)場に見学に行ってみたい」と話しています。エコクラブではこれからも、輸入(ゆにゅう)果物(くだもの)の皮(かわ)がなぜミミズのえさにならないのかを勉強(べんきょう)したり、来年には綿花(めんか)を栽培(さいばい)するなどの計画を立てています。
【写真】生ごみを食べてくれるミミズを見つけた環境・エコクラブのメンバー(高知市の十津小)
地域住民主催のおもしろ科学体験に参加
土佐郡土佐山村の土佐山小学校で十三日、「おもしろ科学(かがく)体験(たいけん)広場」が開(ひら)かれました。科学実験(じっけん)を遊(あそ)びの中に取(と)り入れ、楽しむイベントで、小学生ら約(やく)五十人が参加(さんか)。理科の授業(じゅぎょう)では見られないさまざまな“ふしぎ”に、子どもたちの驚(おどろ)きの声が上がりました。
村の青年団(せいねんだん)や地域(ちいき)の人々らでつくる実行(じっこう)委員会(いいんかい)が開いているもので、昨年(さくねん)に続(つづ)き二回目。今回は、九つのコーナーが設(もう)けられました。
人気は「プチロケット発射(はっしゃ)」。まずフィルムケースに紙で羽根(はね)などを付(つ)け、ロケットらしく仕立(した)てます。そのケース部分(ぶぶん)におふろの入浴(にゅうよく)剤(ざい)をくだいたものと四十度(ど)のお湯(ゆ)を入れて、キャップを締(し)めます。すると入浴剤から泡(あわ)が出始(はじ)め、ケースがポン!と破裂(はれつ)。四メートルもまい上がるのです。
このほか、洗(せん)たくのりとほう砂(しゃ)でつくる「ブヨブヨスライムで遊ぼう」。おかしの「カルメ焼(や)きをつくろう」では、スプーンに材料(ざいりょう)を入れてコンロにかけます。
材料の一つ、じゅうそうが温(あたた)められて二酸化(にさんか)炭素(たんそ)を出し、みるみるうちにお菓子(かし)がふくれ上がります。子どもたちも「ふくらんだ、成功(せいこう)やあ」と大喜(よろこ)びでした。
【写真】ブヨブヨスライムはこんなふうにビヨーンとのびたりします(土佐山小)
|