政府は29日、女性皇族が結婚後も皇族の身分にとどまる「女性宮家」創設に関する第2回有識者ヒアリングを首相官邸で開いた。招かれた大石真・京都大大学院教授(60)=憲法学=と山内昌之・東京大大学院教授(64)=国際関係史=の両氏は女性宮家の創設に賛成意見を述べた。
大石氏は女性宮家のほかにも女性皇族が結婚後に公務を続けられるよう、皇籍離脱した女性皇族に1代限りで内親王・女王の敬称を認める案を提示した。明治時代に制定された旧皇室典範には同様の規定があり、韓国王族に嫁いだ梨本宮方子女王の例があるという。皇族が男子の養子を迎える場合は「旧皇族の男系男子が妥当」との見解を示した。
山内氏は女性・女系天皇の容認や旧皇族復帰は将来的な課題にとどめるよう主張。女性宮家を創設する場合は天皇陛下の孫の愛子さま、眞子さま、佳子さまの3人に限るべきだとした。
4月10日の第3回は皇位継承の男系維持を主張するジャーナリストの桜井よしこ氏(66)と百地章・日本大教授(65)=憲法学=から意見を聴く。【野口武則】
毎日新聞 2012年3月29日 19時43分(最終更新 3月29日 19時51分)
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