東京・銀座のビル売買を巡って法人所得を隠し、法人税の支払いを免れたとして、法人税法違反に問われた指定暴力団稲川会系組長で、不動産会社「湊開発」(東京都港区)の実質的経営者だった中村富夫被告(62)=本名・張富夫=に対し東京地裁(鹿野伸二裁判長)は16日、懲役2年6月、罰金2億円(求刑・懲役3年6月、罰金2億4000万円)の判決を言い渡した。
判決によると、中村被告は湊開発の05年12月期の法人所得約26億2700万円を隠し、法人税約7億8700万円を免れた。湊開発は99年に銀座のビルを買収し、05年に渋谷区の不動産会社に転売。多額の売却益を得たものの架空経費を計上するなどして、法人所得を圧縮していた。
判決は「脱税額は非常に多額で、所得隠しの方法も周到で手が込んでいる」と指摘した。【和田武士】
毎日新聞 2012年3月16日 19時55分
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