ドコモもauもいいかげんにメールアドレス設定の仕様を直せ。の続きと補足
2007年5月某日。筆者の知人が関わっているWebサイトのサポート窓口宛に、次のような問い合わせが舞い込んだ。
注文後の確認のメールが届きません。私のアドレスは hogehoge...@xx.dion.ne.jp です。もちろんhogehogeとかxxの部分は筆者による伏字である。注目すべきは赤字の部分。 携帯キャリアのドメインでもないのにこの連続ドット&@直前ドットのコンボは何事?!
そこから4ヵ月後を経て2007年9月21日。KDDIは次のようなリリースを出した。
KDDI、新ポータルサイト「au one」とISP「au one net」を9月27日開始 (broad band watch 2007/9/21)筆者がこのリリースを知ったのはちょっと遅れて10月初め。
KDDIと沖縄セルラーは、PCおよび携帯電話向けポータルサイトを一体化した「au one」を9月27日に開始する。合わせて、インターネット接続サービスのブランド名も「DION」から「au one net」へと正式に改称される。
(中略)
既存DION会員は、ブランド名変更後も現行のサービスやログインID、メールアドレスは継続して利用できる。ただし、新たにメールアドレスやホームページURLを申し込んだ場合などには、ドメインは「auone-net.jp」になる。
いやな予感がした
ので、自宅でKDDIの回線を使っているという友人に一杯おごる約束でいろいろ試してもらって、そのときの画面キャプチャがこれ。
結論: au by KDDIは混乱を拡大させる気マンマンである。
おかしなアカウントを取れてしまうのはdocomo.ne.jpとezweb.ne.jpドメインだけだと思ってコード書いてるそこのプログラマーさん!dion.ne.jp と auone-net.jp も要注意ですよー。auone-netはともかく、dion.ne.jpドメインにおいて最初に紹介したようなおかしなアカウントを取得できるようになったのがいつごろからなのかは不明。dionはそこそこ古くからやってるサービスなので、もしもサービス開始当初からそうだったとすれば絶対にどこかですでに話題になっているはずだ。だとするとここ1年前後のタイミングのどこかで、アカウント部分の連続ドットやダブルドットをわざと許すような改悪の仕様変更がなされたという可能性が高い。 それはいつ決定され、いつ実行に移されたのか?
そういえば、ナンバーポータビリティ導入のときにauが血迷ってドコモと仕様をあわせてしまうという、まるで意味不明な改悪がなされたのは2006年6月のことだった。 そして今回のauone-net.jp。このテの企業行動は、システムだけじゃなくてサポートやマーケティング上の歩調合わせも必要なので決定から実行までに半年とか1年のスパンがかかるのはよくあることと考えると、いろんなことが起きたタイミングがおおよそ合っている。
いずれにせよ、hogehoge...@xx.dion.ne.jp とか、 hoge...hoge@xx.auone-net.jp といったアドレスに対してメールを送る場合に関しても、この前の記事の冒頭に書いたような現象が発生することは確実である。その混乱の責任は100%、KDDIにある。
さて、 この前の記事は大きな反響をいただいた。 ここから先は、その補足をつらつらと書いていこう。
1. 「メールアドレスのアカウント(@の左側)にはドットは一個も含まれてはいけない」
という誤解をしているらしき内容がコメント欄にいくつか投げ込まれた。taro.yamada@example.com はOK。
a.b.c@example.com もOK。
hoge..hoge@example.com(ドットが2個以上連続してる)はNG。
hoge.@example.com とか hoge....@example.com (つまりドットが@の直前にある)はNG。
ということである。誤解しないように。
2. 「gmail(Googleの提供する無料Webメールサービス)は連続ドットとかを許可している」
と誤解している人もいるらしい。 そういうことをこのブログのコメント欄に投げたり、友達に話したり、自分のブログなど書いたりする前に、試すべきだろう。30秒で試せることなんだから。 以下はGmailの新規アカウントの取得画面のキャプチャーである。アカウントの途中にひとつだけドットを使ってみる
許可される。これは正しい動作。![]()
連続するドットを使ってみる
許可されない。これは正しい動作。![]()
アカウントの最後(@の直前)にドットを入れてみる
許可されない。これも正しい仕様。![]()
3. 「ドコモとauだけじゃなく、ソフトバンクもそうらしい」
というのをわざわざメールでもいただいたが、誤解を通り越してガセである。 こことか ここの下の方とか参照。
4. 「RFCのほうを変えればいい」という発想
なかなか斬新でよい(笑)。意見を言うのは自由というやつで、誰だってRFCを提案することができる。 IETFのワーキンググループ(作業部会)のメーリングリストに参加して案を投げるとかすればいいんじゃないかな。「なんで?え?日本の携帯キャリア2社がそんな状況だから?そんだけの理由で、日本の数十倍の数の人が使っているアメリカ、ヨーロッパ、中国、インド、その他各国で運用されているメールシステムや言語処理系の仕様変更を求めるようなRFCを新たに定めるわけ?意味わかんない。Are you nuts?(もっともニュアンスの伝わる意訳=おまえバカか?)」
とか言われてdraft(草案)にもならずに終了するのがオチであると思う。また、考えてみるとそういう提案をすること事態が日本の恥。他の分野でIETF上で議論をしているほかの日本人技術者から見ても迷惑だ。一緒くたに見られてしまう。
ところで、世界各国の人=つまり英語を母国語としない人も沢山いる=が集まる場での、もともと丁寧語の概念も無い英語という言語での議論にはお上品な言い回しなんて一切無いから覚悟したほうがいい。彼らはストレートだ。NOはNO、YESはYES。筆者は本当にare you nuts?が飛び交っているメーリングリストを目の当たりにしたことがある。日本人が日本語でやりとりしているだけの技術系メーリングリストでの遠まわしな言い争いなんてまったくかわいいものだ。
5. 「国内に閉じた話だと思えばいいじゃんべつに」
ネットに国内も国外もない。HotmailにしろGmailにしろ、日本語を含め世界各国の言語でサービスされている。サーバーがどこにあるかすらよくわからないが、少なくともその多くは欧米に設置されている。 つまり、さも「日本のサービス」であるかのように見えるWebサイト上のサービスは実はおおもとはひとつで、カワ(皮)だけが各国語対応なのだ。こうしたサービスは今でも沢山あるし、今後も増える一方で減ることなんて無い。 そうしたサービスでは当然「日本向けにはアドレスの文字パターンの制限をゆるくして。。。」なんて気を利かせることはない。おおもとはひとつ(の仕様に沿っている)だからこそ低価格(無料)かつ安定したサービス提供ができるのだから。 これはHotmailやGmailのようなWebサイト経由のサービスに限らず、パッケージ製品として売られていてPCにインストールして使う形のソフトウェア製品にも言える。ところで、ちょうど1年ほど前のやや古い記事ではあるが、
「ヤフーはクローズ、iモードはオープン」・ドコモ夏野氏が反論 (IT-PLUS 2006/10)
ヤフーの井上雅博社長は「これまでの携帯のネット利用は昔のパソコン通信と似ており、オープンなインターネットの利便性を生かせていない」とiモードの閉鎖性を指摘。ソフトバンクの孫正義社長は、携帯ポータルの「ヤフー!ケータイ」を通じ無料のコンテンツやサービスを提供することで、「iモードのビジネスモデルは根底から覆される」とアピールしている。
これに対してiモードの生みの親の一人である夏野氏は、携帯とインターネットとの連携機能を強化している点などを挙げ、「我々はインターネットとも親和性の高いオープンプラットフォーム型」と反論。
しらじらしい。
オープンなところ=インターネット=にもそれなりの標準規格というものがある。電子メールのそのアドレスそのものという超基本的な部分が規格に沿ってない状態をわかっていながらも1999年のiモード登場以来かれこれ8年間もほったらかしのままなのがドコモである。
6. 「ダブルクォートでくくればいいやん」
元記事にも最初からちらっと書いてある回避策である。 一般ピープルなユーザーが求めているのはそんな技術的かつ応急処置的な策ではなくて現実的な方法である。 少なくともこの手法は本書いたり業界紙に記事を書いたりするそこそこの有名人が詳しい周辺説明をほとんど沿えずに肯定的に解釈されかねない形で公開するようなことじゃない。小難しい正規表現とperlやJavascriptのコードを見せびらかしたかっただけちゃうんかと。 ちっとも現実的ではない解決策がさも決定打のように伝播しかねないのがこのテの情報のやっかいなところである。
考えてもみてほしい。
「お好きなアドレスに変更」という画面操作の結果、実際にこういうふうに表示されるのだ(「メール設定確認」という画面においても同様)。
「あなたの新しいメールアドレスは hoge...hoge@docomo.ne.jp です」とはっきりそう表示された以上、それが自分のメールアドレスだと思って当然である。
なのに、
「そのメールアドレス、実は
hoge.....hoge@docomo.ne.jp
ではなくて
"hoge.....hoge"@docomo.ne.jp
って書かなければいけないんですよ、場合によりますが、、、」
なんてことを話したところで
「何言ってんだこのヲタ?」とか思われて険悪なムードになるのがオチである。
7. 「RFCもダブルクォートも意味わかんないよ、どうでもいいからなんとかして。」
そのとおりだ。 RFCだのダブルクォートだのといった単語すらまったく知らないおばあさんであっても「らくらくホン」かなんかの使い方を一生懸命覚えてもらって遠い国に留学中の孫娘(hotmailを使っている)にメールを送ったり、職場のパソコンのMS-Outlookから「今晩遅くなるからご飯いらないよ」と嫁さんの携帯にメールすることを、何を考えるでもなくただ「メールアドレスを正しく打てばできる」ようにするのが技術屋に与えられた使命であり、そこには技術的な議論や説明が入り込む余地も必要もまったくない。まったくないはずなのにこんな話をしなければならない状態を何年も放置して混乱を拡大させているのがドコモとauである。
8. 「RFC違反のメルアドであることが逆に迷惑メール対策として機能してくれちゃうからいい(笑)」
ということを言う人は、下記のように「業務に支障が出てて困ってるんです!」みたいな人に向かって、同じことを言ってあげて欲しい。- SENDMAILを使って「.(ドット)」が@の前に3つあるドコモの携帯アドレスへメールしたいのですが、エラーが出て飛ばせません。
- 条件が揃ったアドレスが【システム管理者】【配信不能】となる。 - 教えて!goo
- MSN相談箱 自分の携帯に送信
- pa.のラリー日記: 【PC】このメールは、受信者全員または一部に届きませんでした。?
- windows vita で office outlook を使ってます。 ある人にメールの送信が出来な... - Yahoo!知恵袋
9. 「間違った状態を長年続けすぎて修正とテストの工数と費用とサポートコストがとれないんでしょ」
という意見には突っ込みどころが複数あってどこから話したらいいのかよくわからない。 たとえばの話、- 5万円の商品を4万円とうっかり書いて何週間かECサイトに掲載していて、その間に注文も何件か入ってた
対応策その1:すぐに数字を5万円に修正する。または商品ページそのものかあるいは注文フォーム自体を一時的に閉鎖する
対応策その2:注文してしまったお客にお詫びして断るか、あるいはその客には事情を説明しつつ損を覚悟で商品を発送する
という順序で対処するだろう。こんなのは高校生でも思いつくことで、 まず出血を止めるのがトラブル対応の基本である。 そうやって被害の拡大をまず防いでこそ、そのあとのこと(対策その2)にゆっくり対応できるのだから。
改めて言うまでも無いが、ドコモとauが取るべき対策とは
- 対応策その1:メールアドレス取得と変更のそれぞれの画面を仕様変更して、連続ドットや@直前ドットを受け付けないようにしておく
- 対応策その2:既にそういうアドレスを取ってしまった人については順次、広報と案内をしながら変更を促しつつ長めの移行期間を取る。
しかし、ドコモもauも問題を承知していながら対応策その1を取ろうとする姿勢がまったく無い。 auにいたっては携帯分野だけでなく一般PC向けプロバイダサービスにおいても問題を拡大させようとしている。 Web屋として断言できるが、サーバー側のメールアドレス変更画面での文字列のフィルタリング処理を少し変えるだけの話であってそれは大した手間ではない。ユーザー数とかサービス規模の大小はほとんど関係なくやろうと思えばすぐできることなのに、である。
10. 「ブログなんかに書いてないでドコモとauに直接言うべきでは?」
という意見については、そのとおりと考えて、こんなふうに行動に移してくれた人もいる。詳細はともかくこういう結果になることは上の人もうすうす予想してたのだろう。 それにしても、「Hotmailからメールを送れない問題は国際的な話になってしまうので対応できない。」というのはボケとして新しい。「欧米かっ」の向こうを張れるかもしれない。[雑記]ドコモでRFC非準拠メールアドレスを取得できてしまう件
直接ドコモに聞いてきた。聞いてきたといっても本社ではなく、そこら辺にあるドコモショップに。結論から言うと、一ユーザーが意見したところで何の力にもならなかった。
(中略)
驚いたのが、国際的な話になってしまうので無理。と、送りたい場合はメールアドレスを変更せよという回答だ。ドコモには3年も前から問い合わせがあり、問題を認識していながら放置していることになる。しかもその理由が国際的な話になってしまうときたもんだ。 RFC2821に準拠していないことを棚にあげておいて、だ。近年中に対策することはあるか?の問いにも無い、ただ打診はしているの一点張り。準拠する気はさらさら無い模様。
ということを言うと、「だから、携帯は携帯のなかだけでやりとりできる仕組み(つまりショートメッセージサービス)だと思えばいいじゃない」とかのたまう人もいる。それならそれで、@docomo.ne.jpなんてドメインをつけるんじゃねえよと。(以下略)
マスコミ報道に期待?いやいや。こんな説明しづらくて影響範囲が中途半端な形に広い話でしかもターゲットが大口の広告主様となると、まともな記事になることはまず期待できない。せいぜいInternetWatchの一般記事ではなくてやじうまWatchという三面記事的なところで取り上げられる程度である。
中の人の良心に期待?いやいや。そんなものが機能してれば8年もほったらかされやしない。
- 去年の4月ごろに筆者がDoCoMoの説明にある「RFCに準拠しています」はウソという記事を書くと
- その2週間後には「RFCに準拠しています」の部分だけを削除する
11.「有名な企業だもん。きっと、なにか理由があってもう変更できないんだよ」
こういっちゃなんだが、おめでたい。なんらかの詐欺にひっかかりやすいタイプなので注意したほうがいい。あるいは時事ニュースを暇つぶしにしか読んでない人である。暇つぶしが悪いとは言わないが、今起きていることを他のことに当てはめて考えてみるということをしないとニュース見てる意味が無い。雪印、三菱自動車、最近では赤福に吉兆。有名どころがずらり。彼らに「理由」はあったのだろうか? そりゃつきつめればカネなのだろうが、そこまでしないと本当に潰れちゃうほどだったかというとそうでもなかろう。 で、問い詰めても問い詰めても最後には「私は寝てないんだよ!(雪印社長の名言)」といった意味不明な理由がでてくるだけ。
そう、理由なんて無いのだ。大したせっぱつまってもいない組織なのに、何かの拍子におかしなことをはじめて、時がたつにつれて周りの空気のほうが変わってきていることにも薄々気づいているくせに「わかっちゃいるけどやめられない♪」状態に陥るのは、コトの大小を問わず、同じなのである。これはゲームじゃないよな現実だよなと心の奥底では理解しているのに結局ゲームオーバーまでやってしまうのがリアル版黒ひげ危機一髪の不思議なところ。
12. 誰か偉い人に苦言を言ってもらうとか?
とりあえずの平和的な解決には意外とそれが一番効果的なんじゃないかなと筆者もそう思ってる。 スーダラ節唄ってる中の人には期待できない。携帯電話を「電話」としか捉えることができないお役人にも期待できない。 だとすればここはひとつ、たとえば村井教授あたりのクラスの方にこの件について軽く講義していただければと思う。 ちなみに、電子メールのアドレスについてではなく文字セットの規格の話ではあるがRFC1468は氏の手によるものだ。Standard(標準)ではなくInformation(参考情報)に分類されるものではあるが、現在も巷のメール関連のソフトウェアのほとんどがこの規格に沿ってコーディングされている。こういう偉い人の近くにいる人は、「出番ですよ」と伝えていただけると幸いである。あなたのような肩書きはこういうときのためにあるのだ、と。それが偉い先生の近くにいる人間の役目でもあるのだから。
なお、学生さんの場合にはこのブログのURLを添えて「こんな話があるらしいっす」とだけ伝えるような無礼なマネを間違ってもやらないように。それは目上の人にちょっと込み入った話を伝える方法として正しくない。きちんと周辺情報を調べて学生らしくレポート用紙にでもまとめるかプレゼンテーションをするべきだ。 この件だけで卒業論文の材料にするには不足だろうが、 インターネット上において標準規格に沿わない状態を是正せずに長く続けるとどういう事態になるかというちょっとしたフィールドワークにはちょうどいいだろう。
最後に、メールアドレスのアカウント部分の決定ルールとはどうあるべきか?という話をしておこう。 といってもなんのことはない、他の事業者を参考にすればいいだけのことだ。
ソフトバンクモバイルの場合
ドコモとauの話のだから、例としてソフトバンクをまずあげておくべきだろう。メールアドレス設定|SoftBankということで、きちんと対応されている。この仕様はソフトバンクがまだvodafoneだった時代から変わっていないことは 筆者の過去記事の下のほうのキャプチャからもわかる。
- アカウント名の先頭に数字はご利用できません。(英字のみ。)
- 「.」をアカウント名の最後(@マークの直前)にご利用いただけません。
- 「.」の連続でのご利用はできません。
niftyの場合
@niftyユーザー名 ご入力上の注意(←これがアカウント部分、つまり@の左側の規則にあたる)ちゃんと連続ドット、@直前ドットの禁止が考慮されている。
- 2~32文字で入力してください。
- 使用できる文字は、半角英数字、ハイフン( - )、アンダーバー( _ )、ピリオド( . )です。
- @niftyユーザー名は、英大文字と英小文字が区別されません。
- ピリオドは、末尾や連続での使用はできません。
- 先頭の1文字は必ず英文字にしてください。
- 英字3桁+数字5桁の組み合わせと英字4桁+数字4桁の組み合わせはできません。
(禁止形式例:abc12345 wxyz9876)
biglobeの場合
BIGLOBEメール|BIGLOBEメールの仕様同じく連続ドット、@直前ドットの禁止が考慮されている。
ご注意
- 先頭の文字には、半角英小文字または半角数字を使用してください。
- .(ドット)の連続や、最後の文字に.(ドット)を使用することはできません。
- 既に他の方が使っているメールアドレスは取得できません。
IIJ4Uの場合
メールに関するQ&Aそもそもアカウント部分にドットをまったく使わせないようにすることで余計なトラブルを防止しているということだ。
設定可能なメールアカウント名(メールアドレスの"@"より左側の文字列)には、以下の制限があります。
- アカウント名の長さは、2文字以上8文字以内です。
- 使用できる文字は以下のとおりです。
- "a"~"z"の半角英小文字
- "0"~"9"の半角数字
- "-"(半角ハイフン)
- 1文字目は英小文字のみ使用できます。
wakwak(NTT-ME系列)の場合
WAKWAK - メールサービス表現の仕方こそほかと違うが、結果的に連続ドットや@直前ドットが禁止されている。ハイフンやアンダーバーが連続するのも間違いのもとなのでそれをも防げるようになっている。例えば a____b@example.comとかいうアドレスにしてしまったとして、アンダーバーがいくつつながってるかすぐわかんないでしょ?(笑)ということ。
ご指定いただけるアカウントは3文字以上16文字以内で、使用できる文字は「小文字英数字」「ハイフン (-)」「アンダーバー (_)」「ピリオド (.)」です。また、先頭文字は英字のみで、「ハイフン」「アンダーバー」「ピリオド」の前後は英数字となります。
Yahoo!メールの場合
Yahoo!メールの場合は、そのアカウント部分の文字ルールは、Yahoo!IDの文字ルールと等価である。 そしてそのYahooJapan IDの取得画面は次のように書かれている。https://edit.yahoo.co.jp/config/eval_register混乱を呼ばないように、そもそも記号の利用自体が大幅に制限されていることがわかる。
Yahoo! JAPAN ID
・ 最初の文字はアルファベット
・ 記号は、アンダーバー( _ )のみ使用可能です
GMailの場合
最初に紹介したとおり。こうしてみると、携帯電話/パソコン向けサービスを問わず「メールアドレスを発行/提供する」というサービスをしている事業者のなかで、 連続ドットや@直前ドットを許すようなおバカことをしているのはドコモとau(とdion)だけで、 しかも『「.」(ピリオド)をアドレス内で連続使用したり、アドレスの最後に設定すると、一部のプロバイダとメールを送受信できない場合があります。』などと今となっては完全に間違った言い訳までもが共通しているというマヌケな姿(この前の記事を参照)が、あらためて浮かび上がってくるのである。
see also:
コメント
私の友人は
hogehoge.@t.vodafone.ne.jp
というアドレスを使っています。
ソフトバンク(ボーダフォン)も、過去のある時点まではこの仕様だったのだと思います。
Posted by ぁぉ at 2007年11月26日
大学教員をしております。gmailが新仕様になってからNTTドコモ、au独自仕様のアドレスには送信できなくなりました。また、Mac OS X 10.5のMac Mailでもエラーになって返ってくるようになりました。じつはいろいろなところでRFC準拠の厳格化がなされているようです。
学生を指導する立場としては、就職活動などでも求職先の会社のPCから送られたメールが届かず、不利に働くばあいがあるので、なるべくこのようなアドレスの取得は避け、現在そのようなアドレスの人は変更したほうがよい、と言っています。
Posted by ひびの at 2007年11月27日
au one netもですか・・・
本当に泣けてくるなぁ(遠い目)
そもそも何でこんなことやろうしたんですかね。
Docomo は RFC に準拠しないことによってどんなメリットを得たんでしょう?
そしてそれは現在起きているクレームよりも大きなメリットだったんでしょうね、きっと。
せめて強攻策によるメリットくらいは存在してて欲しいなぁ・・・。
単に集客できたとかいう、くっっっっっだらない理由以外で。
Posted by 睦月 at 2007年11月27日
事実であろうが言いがかりであろうが他社を攻撃(口撃)する傾向が強い会社の社長さん…ソフトバンクの孫社長を焚きつけ口撃させたらどうだろう。
「インターネットの国際的ルールを無視し、混乱の拡大を放置しているような企業が技術面を支えるワイヤレスブロードバンド企画やアッカ・ワイヤレスに2.5GHz帯を使用する資格があるのか」(今の時期なら2.5GHz帯ネタが旬でしょう)
両グループから見れば言いがかりに近い。が両グループの各社や、所管する総務省から「どうするんですか?」と問われれば「放置しているわではありません。対応を準備中です」と言っちゃうかも
Posted by たx at 2007年12月 9日
たまたま見かけたのでコメントさせていただきました。
以前、開発していたシステムで似たような話があったので調べた事があるのですが、softbankに関してはvodafone時代からというのはあっているかもしれません。
ただし、j-phone時代は..や?を許可していたようです。ページが既になくなっているため正式な答えまではたどり着けませんが…。
その頃から何もせずに移行し続けているユーザーではその手のアドレスはありえると思いますので、softbankとvodafoneも「登録する時は」という条件付の準拠の可能性はあります。
ちなみに、リンクにした私のページでは文句の対象はVisualStudio標準の正規表現が駄目駄目だったところを突っ込んでいます。
開発者としてはRFC準拠にしてくれない携帯アドレスはチェックするのが面倒なので嫌いです。
Posted by はじめちゃん at 2007年12月14日
昔、JavaMail APIをいじっていたことがあるのですが、そのときにDocomoのケータイからのメールを受信するのに苦労した覚えがあります。
件名のエンコーディング方法が正しくなかったり、添付ファイルの扱いがmultipartでなかったり・・・。
今でもDocomoダメだな、と思っているのが「Reply-Toヘダーに対応していない」こと。送信時の設定もできないし、返信するときも相手がつけてきたReply-Toヘダーを無視するし。
Posted by 乳牛 at 2008年3月15日
以前hotmailか何かからau携帯にメールが届かないので何でだろうと思ってたんですが、
そのアドレスには見事に連続したドットを使ってありました。多分そのせいでしょうね。
ケータイのアドレス帳調べたら、連続ドット使ってる人が10人ぐらいいましたよ、
ほとんどDoCoMoで(笑)
Posted by 匿名さん at 2008年3月22日
ケータイのアドレスについて研究していたら見かけました。たいへん勉強になりました。
主に使っているThunderbirdでは大丈夫ですが、Outlookだと送信できません。普段はケータイのメールをPCに転送して、Thunderbirdでなりすまし送信しているのですが、Outlookを使うときは非常に不便に感じます。元旦などにタイマー仕掛けでメールを送るときはOutlookが便利なのですが、例によって送信できない人が生じてしまうので困りものです。
自分はauを使っていますが、auもDoCoMoもひどいものですね。そして、結構大勢の友人が準拠していないアドレスを使っているのだと、実感しました。
Posted by fukushimada.com at 2008年3月27日
ドコモとau、本当に困ったものです!
RFC違反のアドレスに変更してしまった複数の友人と、連絡が取れなくなってしまいました。
これからも、声を上げてゆくべきだと思います!
Posted by karoku1991 at 2008年9月20日
補足;
それにしても、筆者様のかかれた大いに説得力ある「ドコモもauもいいかげんにメールアドレス設定の仕様を直せ。」本編に対する一部の反応が、屁理屈やガセネタ等稚拙な議論で大方が占められているのは、まったくもってあきれるばかりです。こんなことだから、日本のインターネット文化が花開かないのだ、とさえ思ってしまいます。
RFCを尊重しない2社と、こうした人たちの存在は同じ地平にあるものだとかんじます。
Posted by karoku1991 at 2008年9月20日
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