日立と米GE、英国のプルトニウム備蓄を燃焼させる高速炉建設を提案
11月30日(ブルームバーグ):日立製作所と米複合大手ゼネラル・エレクトリック(GE)は、英国の87トンのプルトニウム備蓄を動力とする原子力発電所の建設を提案した。この備蓄は民事用としては世界最大とされる。
両社の合弁事業が製造する発電量600メガワットの「プリズム」高速炉は最大75万世帯に送電できる可能性があると、原発プロジェクト担当バイスプレジデントのダニー・ロデリック氏は述べた。同原発の建設には約5年かかり、60年間は操業が可能という。この期間に100トンのプルトニウムを燃焼させることになる。
英政府は同国北西部のセラフィールドに保管されているプルトニウムの管理方法について意見を求めている。選択肢の一つはプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料に変えて原子炉で燃焼させることだが、ロデリック氏は高速炉を建設する方が一段と直接的な処理方法になると指摘した。
同氏は電話インタビューで、「当社の強みは、人々が処分しようとするものを使用可能なものに変えることだ」と発言。「これは数十億ドルの投資となるが、MOX燃料を使用する総コストを計算した場合、この方がずっと経済的であることが当社の分析で示されている」と話した。
記事に関する記者への問い合わせ先:Kari Lundgren in London at klundgren2@bloomberg.net
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更新日時: 2011/12/01 03:42 JSTニュース一覧
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