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2012年3月30日23時37分

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消費増税へ野党と「スクラム」、法案成立へ脇目振らず議論=首相

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 [東京 30日 ロイター] 野田佳彦首相は30日夕、消費増税法案の閣議決定と国会提出を受けて記者会見し、法案成立へ向け野党と協調して「政策のスクラム」を組むことは十分可能だとの考えを示した。大連立や解散の可能性は重ねて否定し「脇目も振らず法案成立に向け、まず政府与党が一丸となって議論をする。そういう立場で臨みたい」と抱負を述べた。

 <消費増税法案、野党の意見も取り入れる>

 首相は法案の国会提出で「政府与党は結論を出した。これからは与野党が議論をする段階」だとした上で、野党の中にも「社会保障を安定充実させ、その安定財源に消費税が必要と思う人は多い。政局ではなく大局に立つならば、政策のスクラムを組むことは十分可能だ」と協議を呼びかけた。同時に「これからは国会として、結論を先送りせずに決断できるかが問われる。野党の意見で取り入れられるものは取り入れ、国民のための社会保障・税一体改革成案を得るべく全力を尽くしたい」と述べ、法案の修正に柔軟姿勢を示すとともに、成立への決意を強調した。国会の会期延長は「いま念頭に描いている訳ではない」と否定した。

 消費増税法案の成立に「政治生命をかける」と明言している首相は、この日も「言ったことは事実。(政治生命を)かけている」と主張。今国会で成立しない可能性を問う質問には「どうするかは私の胸三寸。通らなかったという悲観的な『たられば』は想定していない」とかわした。

 <民主党にも結束呼びかけ>

 事実上の審議打ち切りとなった民主党の消費増税関連法の修正論議に関しては、一体改革成案や素案作りの段階から「相当丁寧に議論をしてきた。取り入れるものは相当に取り入れてきた」と、執行部が増税反対派に譲歩した点を指摘。「結論を出した時は、皆でそれに従って実現していこうという政治文化が民主党に生まれつつあると思っている。基本的には政府与党がまとまって、法案を通すために全力を尽くすことが基本的な姿勢だ」と述べ、民主党に結束を呼びかけた。

 法案への対応をめぐって対応が分かれた国民新党については「意志決定のあり方は私が解釈する話ではない」としながらも、けさの閣議で自見庄三郎金融担当相が署名したことに対し「万感の思いを込めて感謝をさせてもらった」と話した。

 <政府の成長目標達成に全力、日銀と「一緒に」デフレ脱却目指す>

 首相は消費増税とともに課題として、経済再生の必要性にもあらためて言及。政府が新成長戦略に掲げ、消費増税法案にも努力目標として盛り込んだ名目3%、実質2%の経済成長を、増税の「前提条件ではない」とした上で「早い段階で達成できるよう全力を尽くしていかねばならない」と述べた。さらに「特に日銀とは緊密に連携を取り、問題意識を共有しながら、デフレ脱却、経済活性化に向けた取り組みを一緒に行っていきたい」との考えを示した。

 消費税引き上げへ向けた議員定数の削減に関しては、与野党協議が進んでいない現状で法案を提出しても国会で成立せず「ポーズだけでやってはいけない。結果が出なければいけない。結果を出したい」として、与野党協議を進める方針を示した。その上で消費税率を引き上げる2014年4月までに「定数削減をやる抜いている状況をイメージしながら議論したい」とした。

 <原発再稼働は国民の関心踏まえ判断、今夏も節電が必要>

 原子力発電所の再稼働については、判断が必要となる段階に達している原発がないとして直接的な言及を避けたが「国民が関心を強く持っていることはよくわかる。そういうことも踏まえながら判断しないといけない。電力需給を心配し、いけいけで再稼働していくことではない。安全性のチェックをしっかりやること、地元の理解を得られているかとの判断でやっていく」と述べた。

 (ロイターニュース 基太村真司)

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