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開発計画は火力中心、安定供給へ3基緊急稼働 東北電
東北電力は30日、2012年度の電源開発計画を発表し、今夏の電力の安定供給に向け緊急に設置する電源として火力整備などを盛り込んだ。国に同日、提出した電力供給計画は東日本大震災の影響や原発再稼働の見通しが不透明なため、供給見通しを「未定」とした。 電源開発計画の内容は表の通り。今夏に稼働させる火力の緊急設置電源は八戸5号(青森県八戸市)、秋田5号(秋田市)、東新潟5号(新潟県聖籠町)の3基。八戸5号では今夏にいったんガスタービンを稼働させ、さらに追加工事をして蒸気タービンと組み合わせる高効率の発電設備に切り替える。 石炭火力の能代3号(能代市)は国の二酸化炭素排出規制をめぐる議論が不透明なため着工、運転開始の時期をそれぞれ従来計画から2年延期。液化天然ガス(LNG)を燃料とする上越火力(新潟県上越市)の計画は従来通りとした。 水力ではこれまで建設地を「未定」としていた2カ所を、飯野(福島市)と第2薮神(新潟県魚沼市)に決定。大規模太陽光発電所(メガソーラー)では、原町発電所(南相馬市)の具体的な着工と運転開始の時期を初めて盛り込んだ。 能代火力の敷地内に設定予定だった、大容量電力を貯蔵できるナトリウム硫黄(NAS)電池(出力計8万キロワット)については、他社での発火事故の原因究明が遅れており、設置を取りやめる。 電源開発、電力供給両計画の11年度分は、震災で需給環境が激変するなどしたため公表していない。
2012年03月31日土曜日
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