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No.3133
2011年12月12日(月)放送
知られざる“都市濃縮”
東日本大震災から9か月。いま首都圏各地で、高い放射線量が計測される「新たなホットスポット」が次々に見つかっている。茨城県では、避難の目安、毎時3.8マイクロシーベルトに匹敵する場所が見つかり、住民の間に不安が広がっている。原因は都市そのものにあった。道をアスファルトで覆い、人工河川で排水性を高めたことで、都市特有の、放射性物質の「濃縮」が起きたと考えられている。首都圏の家庭から毎日出されるゴミに含まれる放射性物質も「都市濃縮」されている。千葉県柏市では、ごみを100分の1に減らせる最新の焼却施設で、焼却灰から高濃度の放射性物質が検出された。こうした焼却灰の一部は、すでに全国各地の埋め立て処分場に運ばれていた。事態の深刻さに気付いた秋田県の自治体では、これまで運ばれてきた200トンを超える焼却灰の返却を指示した。国は、焼却灰をコンクリートで固めて埋め立てるよう方針を示したが、首都圏でこうした施設や技術を持つ自治体はない。行き場のない焼却灰がたまり続けると、ゴミ処理そのものが止まる恐れも出ている。効率を追い求めてきた都市。その結果、新たな放射能の脅威と向き合うことになっている。番組では、「都市特有の放射能濃縮」をリポート。解決策を探っていく。
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原発事故で各地に広がった放射性物質。
福島から遠く離れた首都圏のごみ焼却場で、新たな脅威を引き起こしています。
ごみに含まれる放射性物質が、最新の焼却施設によって灰に濃縮され、高い放射線量が検出されているのです。
埋め立てることすらできない焼却灰が増え続けています。
首都圏のベッドタウンでも異変が起きています。
雨水を効率よく集めるために造られた人工の河川で高い放射線量が検出されています。
今、都市特有の放射性物質の濃縮が起きているのです。
原発事故から9か月を経て都市が突きつけた新たな課題。
放射能とどう向き合えばいいのか考えます。
知られざる“都市濃縮”
- 新興都市で異変が
- 身近な川に放射性物質が
- ゴミ処理で 放射性物質を濃縮
- “都市濃縮”でゴミ処理は
前回
2011年12月8日(木)放送
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