トップページ社会ニュース一覧首都直下地震 震度の分布を公表
ニュース詳細

首都直下地震 震度の分布を公表
3月30日 16時14分

首都直下地震 震度の分布を公表
K10040902411_1203301958_1203302002

東京湾北部を震源とする首都直下地震が起きた場合の揺れの想定を東京大学などの研究グループが公表しました。
従来考えられているよりも浅いところで地震が起き、最悪の場合、東京の湾岸地域や神奈川県の一部などで震度7の激しい揺れとなる想定となっています。

東京大学地震研究所の纐纈一起教授などの研究グループは、国から委託されて首都直下地震の研究を進めていて、30日、研究結果に基づいた揺れの想定を公表しました。
これまでの研究で、関東平野の地下に沈み込んでいる「フィリピン海プレート」と呼ばれる岩盤と陸側の岩盤との境目が、東京湾の付近で従来考えられていたよりも10キロほど浅いことが分かっています。
こうした結果を基に揺れの強さを分析したところ、国が首都直下地震の1つに挙げている東京湾北部を震源にマグニチュード7.3の地震が起きると、最悪の場合、東京の湾岸地域や横浜市、川崎市などの一部で震度7の激しい揺れになる結果となりました。
さらに、東京23区など東京湾の西側の広い範囲で震度6強の揺れになる想定になっています。
纐纈教授は「震源が少し移るだけで揺れの予想は大きく変わってくる。強い揺れが予測された地域だけでなく南関東のどこでも揺れに備えてほしい」と話しています。
国は来年の春までに首都直下地震の被害想定などを見直すことにしていて、今回の研究成果が新たな想定や対策に反映されることになっています。

国の想定との違いは

今回の想定では、東京湾北部を震源とした場合の揺れの強さを1キロ四方の単位で分析しています。
最悪の場合、震度7の激しい揺れが予想されているのは、東京では江戸川区、江東区、大田区などの一部、神奈川県では横浜市の沿岸部や川崎市の南部などとなっています。
首都直下地震の揺れの想定は、7年前に国の中央防災会議が、地震の震源や深さを変えた18のケースをまとめています。
このうち、東京湾北部を震源とする地震については、国の想定では最大の揺れが震度6強なのに対して、研究グループの想定では東京湾の沿岸部で震度7になるという結果になっています。
また、今回の想定では、震度6強の範囲も国の想定よりも広がっていて、東京では23区の大半が震度6強の揺れとなり、神奈川県と千葉県では沿岸部に広がっています。

[関連ニュース]
このページの先頭へ