'12/3/30
ヘリ墜落 配電線の認識欠く
香川県多度津町沖の瀬戸内海で2010年8月、海上保安庁広島航空基地(三原市)所属のヘリコプター「あきづる」が墜落して乗員5人が死亡した事故で、国土交通省運輸安全委員会は30日、調査報告書を公表した。原因について「操縦者が障害物に対する認識を欠き、航空障害灯の視認性も低かったため配電線に接触した」と結論付けた。
安全委は報告書で、死亡した機長=当時(41)=と副操縦士=同(38)=は、直前まで飛行ルートの島と島の間に配電線などがなかったため、事故現場でも障害物に対する認識を欠いた可能性が考えられると指摘。同基地作製の障害物件マップなどで安全確認をしないまま低空飛行し、小島と佐柳島の間に渡された配電線に接触したとみている。
航空障害灯については、管理する四国電力が配電線鉄塔に登って視認性を確認する点検をしなかった点を問題視。「航空法の定める管理ができていなかったと推定される」とした上で、周囲の樹木に遮られ、機長らが視認していなかった可能性があるとした。同社は改善策を講じたという。
第6管区海上保安本部の三木基実本部長は30日午前、記者会見し「(飛行前の障害物件情報の共有や見張り徹底など)事故後に取り組んでいる対策に基づき、引き続き安全運航に努める」と述べた。
【写真説明】事故調査報告書の公表を受け、記者会見する三木本部長(30日午前10時30分、広島市南区の6管本部)