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2012年3月30日12時10分

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他大学に手続きし対象外に 秋田大が追加合格を取り消し

 秋田大学は28日夜、今年度の医学部入試で、1人を追加合格にしたものの、この受験生が秋田県外の公立大に入学手続きを済ませていたため、合格を取り消したと発表した。国立大学協会と公立大学協会間の決まりで、日程の異なる複数の国公立大を受験しても、入学手続きは一つの大学に限っている。公立大に手続きをした時点で、他の国公立大の合格の対象外になり、吉岡尚文副学長は「確認が足りず、合格としたのは不手際。受験生や保護者に申し訳ない」と謝罪した。

 秋田大の説明では、受験生は医学部の後期日程を3月12日に受験。22日の合格発表で不合格だったが、辞退者が出たことから28日に繰り上げ合格となり、電話で伝えられた。

 受験生は、県外の公立大を中期日程で受けて合格、入学手続きをしていた。秋田大からの連絡を受け、辞退を申し入れたが、公立大から秋田大に「入学させる資格がないのではないか」と指摘があった。公立大学協会によると、中期日程合格者の手続き締め切りは27日だった。

 秋田大入試課によると、後期日程で追加合格者を選ぶ際、前期日程で合格し、入学手続きをした受験生については大学入試センター(東京)が提供する国公立大のデータで重複がないと確認した。だが、公立大中期日程合格者についても調べる認識がなく、データは届いていたものの、確認作業は行われていなかったという。秋田大は「受験生や保護者に申し訳ないが、ルールがある以上、それにのっとった対応をしなければならない」と話し、別の受験生1人を繰り上げ合格させるという。

 しかし、受験生が手続きをした公立大は医学部ではなく、もともと医師志望だったため、納得しておらず、秋田大が説明を続けている。受験生は秋田県内の高校生で、同教委高校教育課によると、高校側から、「医師になりたいという生徒の気持ちをかなえてほしい」と大学に訴えたが、認められなかったという。

 両協会の取り決めは、過度の受験生獲得競争や定員割れなどを防ごうと、1997年度から完全実施されたという。国立大学協会の担当者は「入試担当者向けの実施要項には、確認作業の徹底が書いてあるので、このようなミスは想定していなかった」と話した。

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