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斑目委員長 退任撤回で続投へ
3月30日 18時49分

3月いっぱいで廃止される見通しだった国の原子力安全委員会が、来月以降も当面、存続することになったことから、班目春樹委員長は退任の意向を撤回し、委員長の職務を続ける考えを明らかにしました。
しかし、先の見通しが立たないとして、伊方原子力発電所のストレステストの結果の審議をすぐに始めるのは難しいという認識を示しました。

これは、30日開かれた原子力安全委員会の会合のあとの記者会見で、班目委員長が明らかにしました。
それによりますと、安全委員会は、福島第一原発の事故を受けた国の安全規制の見直しで、原子力安全・保安院とともに今月末で廃止される予定でしたが、国会審議の関係で見通しが立っていません。
これを受けて、班目委員長は「3月末で区切りを付けたいと話していたが、ほかの委員から慰留され考え直した」と述べ、退任はせず、来月以降も当面、委員長の職務を続ける考えを示しました。
しかし、保安院から確認を求められている四国電力伊方原発3号機のストレステストの結果の審議については「外部の専門家にも意見を聞く必要があり、先の見通しが立たない中で、すぐに取りかかることは困難だ」と述べ、審議をすぐに始めるのは難しいという認識を示しました。
一方、来月16日で5人の委員のうち3人の任期が切れることについて、班目委員長は「行政の空白期間を作っては国民に迷惑をかける。今後の対応は、細野大臣と話し合っていく」と述べました。

保安院“全力尽くす”

「原子力規制庁」の来月1日の発足が困難になったことについて、原子力安全・保安院の森山善範原子力災害対策監は、30日の記者会見で、「保安院が存続するかぎり、福島第一原発の安全確保の維持やストレステストの審査など原子力の規制機関として全力を尽くしていく」と述べ、規制庁ができるまでは安全規制に責任を持つ考えを示しました。

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