【台北・佐伯浩之】海外ホームステイや郷土の歴史学習を通し、国際社会で通用する子どもの養成を目指す「ウィング・キッズ・プログラム」の一環として、県内の小学5、6年生約30人が28日、台湾・台北市の小学校を訪れ、日本統治時の歴史などを学んだ。
プログラムは、NPO法人「アジア太平洋こども会議・イン福岡」(福岡市)が実施。参加者はこれまでに海外の小学生のホームステイを受け入れたり、座禅やお茶などの日本文化を学んだりしてきた。台湾では24日から北部・新竹市や南部・台南市を回り、ホームステイを体験した。
この日は、日本統治時の1895年に設立された士林小学校を訪問。学校の歴史について聞き、統治時から残る卒業証書や金庫を見学した。また、96年に日本統治に反対する勢力から殺害された6人の日本語教師「六士先生」の墓跡も訪ねた。
壱岐小学校(福岡市)5年の木本拓実君(11)は「士林小学校は歴史が古く、統治時の金庫なども保存されていて驚いた」と話していた。
=2012/03/29付 西日本新聞朝刊=