◆ | 「QC検定合格者10万人突破記念講演会」開催される | ||||||||||||||||||||||||||
1.はじめに 品質管理検定(QC検定/http://www.jsa.or.jp/kentei/qc/qc-top.asp)は、品質管理に関する知識の客観的評価を目的とした制度として、平成17(2005)年に社団法人日本品質管理学会の認定を受けて創設したものです。本検定では、組織(企業)で働く人に求められる品質管理の「能力」を4つのレベルに分類(1〜4級)し、各レベルの能力を発揮するために必要な品質管理の「知識」を筆記試験により客観的に評価します。 この検定は、2005年12月に第1回試験を実施して以降、2010年3月の検定試験にて、計9回、延べ109,104名の合格者(1〜4級合計)を輩出し、始めて合格者が10万人の大台を突破しました。さらに2010年9月には、第10回という節目を迎える試験を実施した結果、累計受験申込者は21万人を超え、年間受験申込者は7万人に迫る勢いで、累計合格者は128,402名に達しました。 さらにこの実績により、「品質管理検定(QC検定)制度の運営実施と普及活動」が、統計教育の普及に貢献したと評価され、日本統計学会(会長:美添泰人氏)の「第6回統計教育賞」を受賞(授賞式:2010年9月7日)しました。 そこでこれらを記念し、QC人材育成等のために実施している本検定の活用を通じて、産業界を支える品質管理のレベルアップ及び品質管理の更なる普及を図るため、品質月間である11月に『QC検定の社会貢献とQC人材の育成』というテーマを掲げた標記記念講演会を開催しました。 2.開催概要 本講演会は、平成22(2010)年11月19日(金)に、東京(ベルサール神田)において420名の参加者(招待)を得て実施されました。当日は、QC検定の利用組織(企業、学校等)及び利用検討組織、1級合格者、支援組織(認定団体、協賛団体・協賛企業)、運営関係者の方々など産学関係者が一堂に会し、大変盛況な講演会となりました。以下にその概要を報告します。 本講演会は、下記プログラムにあるように、初めに本検定を認定している(社)日本品質管理学会会長(電気通信大学教授)の鈴木和幸氏より来賓としてご挨拶があり、合格者10万人突破に対する祝辞と学会の新たな活動・取組についてご紹介がありました。 引き続き、品質管理検定運営委員会の吉澤正委員長より「合格者10万人突破を迎えて」と題して、先ず検定普及に対する関係者への謝辞があり、本検定の創設経緯・目的や検定運営の実情、また社会的責任・QC人材育成と自己啓発等についての説明、最後に本検定の今後の方向性(課題)の提示と参加者・関係者への支援の依頼を強く訴えられました。 事例1(企業)では、シャープ(株) CS推進本部 戦略推進室 係長 林田茂樹氏より『QC検定を活用したシャープにおける品質管理教育』と題して、事例2(企業)では、サンデン(株) 常務執行役員 鈴木北吉氏より『QC活用による、課題解決力の向上』と題して、各々社内でのQC人材育成の重要性と具体的な取組、その中でQC検定をうまく活用し、効果を上げている事例紹介がありました。 事例3(学校)では、『企業の生産活動を理解するQC講座の実施 −品質管理の知識習得から生産活動の理解へ−』と題して、山形県立山形工業高等学校 校長 佐藤義雄氏より、工業高校におけるQCの位置づけ、QC検定合格者の評価、生産活動を理解させる教育的意義、QC学習の重要性と将来展望等について、事例を交えたご紹介がありました。 最後の特別講演では、『人材育成の徹底による品質経営の実践』と題して、アイシン精機(株) 専務取締役 島貫静雄氏より、製造業を取巻く環境変化に対し「原点」に立ち返った品質経営の重要性、その実現のための「人材育成による品質経営の実践」の取組について事例紹介があり、今後の進め方として「人材育成の徹底とQC検定の更なる展開」「しくみ(A-CF活動)の強化とQC検定上位合格者の活用」を強調され講演を締めくくられました。 *プログラム (講演資料 はこちらからご覧いただけます)
3.おわりに 本検定は、(社)日本品質管理学会の認定、及び多くの協賛組織(団体、企業)、運営関係者(運営委員会、技術小委員会等)のご支援をいただきながら普及を図ってきた結果、今日では、非常に多くの組織・個人にご利用いただけるようになりました。関係者のみなさまには、この誌面をお借りして厚く御礼申し上げます。 なお、本検定が日本のものづくり・サービスづくりの質の維持・向上を品質管理の側面から支援していくためには、さらに多くの組織・個人の方に本検定の社会的意義や産業界・教育界への効果をご理解いただき、引き続き安定的な試験の実施が重要です。当センターとしては、本記念講演会の開催を機に、主催団体である日本規格協会並びに日本科学技術連盟がさらに緊密に連携し、QC検定制度の普及定着に取り組んで参りますので、今後とも関係各位のご理解・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。 ★関連ウェブサイト
★お知らせ 第11回QC検定試験:2011年3月20日(日) *詳細は、品質管理検定(QC検定)ウェブサイトをご覧ください。 |