中国人は空の“暴れん坊将軍”…その根底にあるものは
週刊SPA! 3月29日(木)17時24分配信
中国国家観光局の調べによると、’11年に海外旅行をした中国人は延べ7000万人にのぼり、前年度比22%の大幅増となった。しかし、空前の旅行ブームに沸く一方、中国人旅行者の素養が疑われるような事件が多発している。航空機の乗客による客室乗務員や地上職員への暴力事件が相次いでいるのだ。
2月1日、グアム空港で離陸準備に入っていた上海行きの航空機内で、中国人夫妻が客室乗務員を口汚く罵り、現地の警察に連行された。この夫妻は、荷物棚にあった自分たちの手荷物が、客室乗務員に移動されたのに逆上し、「私たちの荷物に触るな!」や「シャラップ」と拙い英語で罵り続けたという。正常な業務ができないと判断した客室乗務員は、夫妻に降機するよう求めたが2人は「死んでも降りない!」と抵抗したため、警察に通報されてしまった。
さらに昨年7月にも、フィリピンの国内線で、機内で粗暴な振る舞いをしていた中国人の一行をフィリピン人乗客が注意したところ、腹を立てた中国人が、相手の首を掴んだ。ただし、相手が悪かった。このフィリピン人乗客は大統領の義兄だったのだ。着陸後、現地警察は中国人一行を連行。うち2人は逮捕・起訴され、国外退去と入国禁止処分が下されたという(『環球時報』)。
暴力沙汰とまではいかないまでも、中国人の機内でのマナー違反はもはや日常茶飯事と化している。上海市で飲食店を営む菊田貞義さん(仮名・33歳)も、傍若無人な中国人をたびたび目にする。
「上海発ニューヨーク行きの長距離便に搭乗したとき、消灯後にエコノミー席にいた一人の中国人が、ビジネスクラスに潜り込み、大いびきをかき始めた。すぐに乗務員に見つかり、元の席に連れ戻されたのですが、不服そうなこの男性は、腹いせなのか、通路に毛布を敷いて寝入っていました」
広州市の日系工場勤務・長田幸弘さん(仮名・31歳)も、毎週のようにマナーの悪い乗客を見る。
「広州からタイ行きの便で、出発時間ぎりぎりになって20人ほどの中国人団体客が乗り込んできた。すると即、中国人が肌身離さず携帯するお茶の水筒を次々と乗務員に差し出し『お湯を入れろ』と要求。20本の水筒を前に、乗務員も『離陸してからにして』と頼んだのですが、『こっちはカネを払っているんだぞ』と騒ぎまくっていました。中国の鈍行長距離列車の2等客席にいるような錯覚に陥りました」
こうしたなか、中国の航空会社各社からは、暴力行為を働いた乗客の「ブラックリストを作成すべき」との声も高まる。日本との路線も就航しているLCCの春秋航空では、いち早くブラックリストを導入しており過去に問題のあった乗客の利用を拒否しているという。
旅行ブームとは裏腹に、向上する様子のない機内での中国人のマナーについて、中国在住のライター・吉井透氏はこう語る。
「中国の一般庶民が、飛行機に乗れるようになったのはここ数年のことで、まだまだ彼らにとっては一大イベントです。ところが、世界の航空業界はサービスカットによるコスト削減に取り組んでいる。王様扱いを期待して搭乗した中国人乗客は肩透かしを食らい、思わず激昂してしまうのでしょう」
中国人乗客には今後、「取り扱い注意」の札を貼り付けるべき!?
取材・文/奥窪優木
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最終更新:3月29日(木)17時24分
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