関西電力大飯原発3、4号機の再稼働に慎重な判断を求めて、市民集会が25日、福井市中央公園で開かれた。今後予想される首相と3閣僚による“政治判断”にストップをかけようと「原子力発電に反対する福井県民会議」が主催。県内外から約700人が参加し、「再稼働は本当に必要なのか」と訴えた。
集会はまず、同会議の中嶌哲演代表委員が登壇。全国で次々に原発が停止しても電力不足は起きていないと指摘した。さらに、「福島原発事故の全ての被災者に思いをはせる」などとして、同日から31日まで断食に入る決意を明かした。
原子力資料情報室(東京都)の山口幸夫共同代表は「原子力安全委員会も『地元住民の声をよく聞け』と言っている」と拙速な政治判断にくぎを刺した。
京都府宇治市から参加した環境NPOメンバー、山田麦生さん(65)らは「何があっても責任を取らない政府に政治判断の権利などない」と話した。集会後、参加者らは市内約1キロをデモ行進。横断幕などを掲げて「再稼働反対、完全廃炉」などと気勢を上げた。【松野和生】
毎日新聞 2012年3月26日 地方版
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