イタリア首相 財政再建に説明不可欠

3月28日 22時12分

ヨーロッパの信用不安の克服へ向けて、財政再建に取り組んでいるイタリアのモンティ首相が、ＮＨＫのインタビューに応じ、「たとえ痛みを伴う政策でも、将来のために何が必要かを具体的に説明することが、議会や国民の支持につながる」と述べ、必要な政策を十分に説明しながら実行することの重要性を強調しました。

多額の政府債務を抱えるイタリアで、去年１１月に就任したイタリアのモンティ首相は、比較的高い支持率を保ちながら、信用不安の克服に向け、年金改革や課税強化など国民に痛みを伴う財政再建策を実行してきました。
日本を訪れているモンティ首相は、２８日、都内でＮＨＫのインタビューに応じ、「たとえ痛みを伴う政策でも、将来のために何が必要かを具体的に説明することが議会や国民からの支持につながる」と述べ、財政再建へ向けて必要な政策を十分に説明して実行することの重要性を強調しました。
モンティ首相は現在、イタリア経済の構造改革の一環として、企業が従業員を解雇しやすくするなどの労働市場の改革を打ち出していますが、労働組合などが強く反発しています。
これについてモンティ首相は「労働市場の改革は、人々の考え方や慣習にまで立ち入った改革のため、これまでの政策よりも理解を得るのは難しい」と述べて、反対の声があることを認めたうえで、「よい結果が出ると確信している」と述べ、自信を示しました。