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玄海原発劣化問題 継続審議に3月29日 19時8分
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佐賀県にある九州電力玄海原子力発電所の1号機で、原子炉の劣化が予測よりも早く進んでいる可能性が指摘されていたのに対し、国の原子力安全・保安院は29日、「原子炉の健全性は保たれている」などとする報告書を取りまとめる予定でしたが、反対する意見が出たため審議を続けることになりました。
玄海原発1号機では原子炉の劣化の進み具合を判断するため、原子炉から取り出した監視用の金属片を分析したところ、計算上の予測よりも劣化が早く進んでいることを示唆するデータが得られ、国の原子力安全・保安院が専門家会議で検証を進めてきました。
29日示された報告書案によりますと、原子炉の製造時の記録や、原子炉から取り出した金属片を電子顕微鏡で調べた分析結果などから、原子炉が異常に劣化するような証拠は見つからなかったとしています。
このため、予測がずれたのは、予測に使った計算式の精度が十分でなかった可能性があるとしました。
専門家会議は、去年11月から29日で12回目で、保安院は当初、29日の会合で「原子炉の健全性は十分保たれている」とする報告書を取りまとめる予定でした。
しかし、委員の1人が「予測が外れている以上、健全性の判断は慎重にすべきだ」などと、報告書の取りまとめに強く反対したため審議を続けることになりました。
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