民間信用調査会社、東京商工リサーチ広島支社によると、下関市卸新町の眼鏡販売会社「クラモト」(倉本洋典社長)が25日に従業員530人全員を解雇し、破産申請の準備に入った。負債総額は5億~6億円としている。同社は2月、四国経済産業局などから、特定商取引法違反を理由に業務の一部停止命令を受けていた。
1949年に創業。国内で初めて視力測定車を開発して眼鏡の訪問販売を行い、店舗も九州など西日本で約40店を展開し、03年6月期には年商約46億円を計上した。
だが他社との競合に加え、眼鏡の販売であることを告げずに「視力検査をする」などと持ちかけ、社員が訪問販売をしたのは同法違反だとして今年2月、同産業局と愛媛県から新規勧誘や契約について6カ月間の業務停止命令を受けたことで信用が低下。得意先の学校関係や農協などの販売が激減し、取引銀行から新規融資を断られたため、事業継続を断念した。
〔山口版〕
毎日新聞 2012年3月27日 地方版
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