学校の貯水槽から放射性物質3月29日 21時2分
横浜市立の18の小中学校で、雨水を再利用するため地下の貯水槽に沈殿した砂から、国の基準を超える放射性セシウムが検出され、横浜市教育委員会は、同じタイプの貯水槽がある44の学校で雨水の利用を取りやめる措置をとりました。
横浜市教育委員会は、学校の地下にある雨水をためる貯水槽の放射性物質を調べるよう汚泥処理業者から依頼があったことを受けて、貯水槽に沈殿した砂の調査を行いました。
その結果、横浜市鶴見区の末吉小学校の貯水槽に沈殿した砂から、1キログラム当たり1万6800ベクレルの放射性セシウムが検出されたのをはじめ、合わせて18の学校で、国の基準で埋め立て処理ができない1キログラム当たり8000ベクレルを超える放射性セシウムが検出されました。
これらの貯水槽は、学校の地下に雨水をためてポンプで屋上のタンクにくみ上げ、各階の水洗トイレ用の水として利用されていました。
貯水槽が地下にあり、児童や生徒が近づくおそれがなかったことから、これまで検査は行われなかったということです。
市の教育委員会によりますと、トイレの水からはいずれも放射性物質は検出されなかったということですが、同じタイプの貯水槽がある市立の44の学校のすべての貯水槽で雨水の再利用を取りやめ、トイレの水には上水道の水を使うことになりました。
横浜市教育委員会は「清掃して取り出した砂などを保管する場所がなく、このまま貯水槽に保管することが望ましいと考え、雨水を使わない対応を取った」としています。
18校のうち最も高い濃度の放射性物質が検出された横浜市鶴見区の末吉小学校の小松規久夫校長は「これまでの校内の雨どいなどの放射線の検査では高い値は出ていなかったのでびっくりしている。子どもたちが不安に感じることなく毎日の生活を送れるよう教育委員会と相談して、きちんとした対応をとっていきたい」と話していました。
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