ニュースランキング

'12/3/29

京都知事が「再稼働反対」 保安院の大飯原発説明に

 関西電力大飯原発(福井県おおい町)3、4号機の再稼働問題で、経済産業省原子力安全・保安院は29日、安全評価(ストレステスト)の結果について、隣接する京都府の山田啓二やまだ・けいじ知事に説明した。

 山田知事は「今の段階で再稼働を了とすることはできない」と述べ、再稼働に反対の意向を伝えた。

 保安院は京都に続いて滋賀県の嘉田由紀子かだ・ゆきこ知事を訪問した。嘉田知事は近畿の水源である琵琶湖を抱える県の責任を強調し「あまり焦らず、確実にご判断をいただきたい」と訴えた。立地する福井県以外の自治体に保安院が説明するのは初めて。

 山田知事は「東京電力福島第1原発事故の技術的知見を踏まえた安全基準を示すのが先だ。1次だけでなく、2次評価を含めて、総合的に、安全性が確保されると断言してほしい」と指摘。「政治判断するときは関係自治体にあらためて説明してほしい」と訴えた。

 保安院の黒木慎一くろき・しんいち審議官は会談後「手続きについては理解いただいたと思う。ご意見を枝野幸男経産相にお伝えしたい」と語った。

 京都府は、大飯原発から半径30キロ圏内に約6万7千人が居住。山田知事はこれまでも、事故の検証を踏まえた安全基準が示されなければ、再稼働は問題としていた。

 大飯原発3、4号機のストレステストの1次評価について、保安院は妥当と判断し、原子力安全委員会も23日に問題ないとする確認結果を決めている。




HomeTopBackNextLast