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放射線“可視化”するカメラ開発3月29日 15時0分
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原発事故で放出された放射性物質による土地や建物の汚染状況を一目で確認できるよう、目に見えない放射線をいわゆる“可視化”する新しいタイプのカメラが開発され、除染作業などへの活用が期待されます。
カメラは、JAXA=宇宙航空研究開発機構が、宇宙空間で放射線を観測するための技術を応用して開発しました。
それによりますと、開発されたカメラは、放射性物質から出る放射線を高精度に検出できる装置とデジタルカメラを組み合わせ、実際に撮影された画像の上に放射線量の強さを色で表示し、目に見えない放射線を可視化する仕組みです。
似たような機能を持つカメラはすでに活用されていますが、今回のカメラはこれまでの3倍の視野の180度の広い範囲まで撮影できます。
福島県飯舘村の公民館近くのスーパーで撮影された画像では、屋根の下の地面が広い範囲で放射性セシウムに汚染されている状況が一目で分かり、分布や強さも詳しく見てとれます。
カメラの開発を担当したJAXAの高橋忠幸教授は「軽量化など、実用化までに課題はあるが、効率的な除染作業に生かせるようにしたい」と話しています。
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