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SM試薬

SM試薬はヒト精液中に多量存在する前立腺に由来する酸性ホスファターゼ検出試薬として精液の証明に広く用いられています。本試薬は検体に直接滴下する直接呈色反応法、試薬を噴霧する噴霧法、さらに本試薬をクロマト用ろ紙に浸して作成したテストペーパーとして随時使用できる簡易、迅速な精液の検出法として利用できます。

キット内容

SM試薬 No.1 (α-Naphthylphosphoric acid ) 1 g
SM試薬 No.2 (Diazonium o-dianisidine) 2 g

使用方法

SM試薬の調整

  1. 100mlの0.2mol/lくえん酸緩衝液(pH5.0)にSM試薬No.1を0.2g、No.2を0.4g、室温で攪拌しながら溶解します。
  2. 30分間冷暗室に放置後、沈殿物をろ過して、得られた琥珀色の溶液を遮光瓶に入れ冷蔵庫内に保存します(SM試薬)。

注) このSM試薬は、沈殿が生じてもろ過すれば1週間使用できます。しかし、熱や光に不安定であるため、必要量を用時調製することをお薦めします。

検出方法

1. 直接呈色反応法

検体(布地の斑痕などは繊維一本を使用)を硫酸パラフィン紙または白色磁製皿に載せSM試液を1滴滴下すると反応陽性の場合は直ちに鮮やかな紫色に呈色する。検体が体液など液体の場合は小試験管に少量採り少量の上記くえん酸緩衝液で希釈し、本試液を滴下して呈色反応を観察します。いずれの場合も対照試験と比較して判定します。

2. 噴霧法

上記緩衝液で5倍に希釈したSM試液をガラス噴霧瓶にいれ検体(白布地の場合)に噴霧すると精液斑であれば付着部位全体が紫色を呈します。本試液は用時調製して使用します。

3. テストペーパー法

テストペーパーの
作製法

SM試液にろ紙を浸して直ちに過剰の試液を吸い取らせ、暗室内で風乾し、適当な大きさに切ります。これを着色瓶にいれて冷蔵庫内に保存すれば三週間は使用可能です。

精液の証明法

検体が布地であれば繊維一本を採取し、テストペーパーに載せ、上記くえん酸緩衝液を1滴滴下して検体をはさみます。陽性の場合は検体付着個所のテストペーパーは直ちに紫色を呈します。体液または体表面に付着した検体の場合は予め上記緩衝液で湿したテストペーパーの使用をお薦めします。

参考文献

  1. 須山弘文:ヒト精液に関する研究 特に法医学的検査法を中心として,日法医誌,18 (8) ,166 (1964) .
  2. 澤田英夫、臼井弘行他:直接呈色反応による精液斑検査について,科学と捜査,12 (1) ,55 (1959) .
  3. 須山弘文、澤田英夫他:噴霧法による精液の直接検出法について,科学警察研究所報告,12 (4) ,473 (1959) .
  4. 須山弘文、澤田英夫他:テストペーパー法による精液の酸性ホスファターゼの証明について,科学警察研究所報告,12 (4) ,473 (1959) .

希望納入価格

コードNo. 品 名 規 格 容 量 希望納入価格 (円)
297-58201 SM Reagent 法医学研究用 500ml用 19,000

*希望納入価格には消費税等が含まれておりません。

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